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たとえ 、僅かな希望でも
目を覚ますとそこは病院だった。どうやら気を失っていたようだ。俺はゆっくりと体を起こした。
「あっ、やっと意識が戻ったんだね」
目の前で結架が微笑んでいる。
でも、何故意識を無くしたのだろう。たしか、この世界に来るときも意識を無くした気がする。
突如、頭に電撃の如く衝撃が走った。
「うああああー頭があああ」
その瞬間誰かの記憶と繋がった。その誰かは天条桜と三河皇輝という2人らしい。
俺を含む3人は世界を入れ替えられたらしい。もとの世界に戻るにはそれぞれの世界の扉を3人同時に開かなくてはならない。しかも選ばれし協力者が必要らしい。だが、それが叶う確率は0.5%らしい。
「たとえ、僅かな希望でも俺は叶えてみせる」
「どうしたの急に大声出して」
「あっ、ごめん。凄い恥ずかしいこと言ってしまった」
「頭打ったからおかしくなったのかなぁ、あははは」
「笑うなって、余計に恥ずかしいじゃん」
このあと、医者の診察を受け、何も異常がなかったので翌日退院することになった。