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バンド  作者: こくぼなり
一章
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教室

 教室に入って、席に着くと青藍が近づいてきた。

「大丈夫だった?」

 鋭い切れ目をこちらに向け尋ねる。決して怒っている訳ではないけれど、凛とした顔立ちに見つめられるとビクッとしてしまう。

「大丈夫だったよ!寂しかった?」

 わざとおどけたように笑ってに見せる。青藍は勘がいいのだ。

「…う、うん。少しだけ…」

 目をそらしながら恥ずかしそうに答える姿は、顔の端正さとは真逆で面白い。

「かわいいなぁ、もぉ〜」

 頭をわしゃわしゃしながら青藍を机越しに抱きしめる。

 まんざらでもなさそうな顔をして、抱きしめられている青藍を見るともっと抱きしめたくなる。

 けれど、何か背中に嫌なものが走ったので青藍を解放する。

「勉強しなくていいの?もうすぐテスト始まるよ?」

 やんわりと注意をしながら席に着くように促す。青藍はもっとして欲しいと言わんばかりに、顔を見てくるが優しく笑いかけると大人しく席に着いた。

 さっきの悪寒はなんだったのだろう。悪寒というか何か嫌なものが聞こえそうになった。

 初めての感覚で何かわからずにモヤモヤした。テスト中もずっと考えたが何が原因か全くわからなかった。

 三つ目のテストのときになにか掴みそうだったが、頭の中で蓋がされたように次の瞬間には、何も分からなくなっていた。

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