好物に祟りなし
私の願いが神様に通じたのか今日は、緑が学校に来た。とりあえず青藍の気分も晴れるだろう。
それにしても今日から、テストとは憂鬱だ。全く勉強してないわけでもないけれど、点数はそれほど取れなさそうだ。
いつもそうだ。どれだけ勉強しても、上位4分の1以上には入れない。
逆に勉強しなければ半分より下になってしまう。今回のテストは…いつも通りだろう。
半分より少し上。学年のなかで、中の上ぐらいだ。
一時間目の公民、二時間目の現代文Bはそこそこ取れたが、三時間目の化学基礎で半分くらい点数を落としてしまった。
放課後の教室で落ち込みながら、帰る準備をしていると、廊下から誰かに呼ばれた。
「紫織ちゃん」
消え入りそうな声で、呼んでいるのは青藍だった。
「おぉ!青藍!どうした?」
「ちょっと話あるんだけど…」
今日の青藍は、昨日より顔色が悪かった。今日は緑が来たはずだから、げんきになっているとおもったのに。
「じゃあ一緒帰ろうか」
「うん…」
いつもより自転車のスピードを速くして家に帰る。結局青藍からの話は、緑のことだった。
要約すると、緑の様子がおかしかった。なんとなくそう感じたからなんとも言えない。
そんなことを言われても、私はどうもできない。
しまいには、自殺するかもしれない、私たちと縁を切るかもしれない、と言ってきだか正直どうでもいいことだ。
青藍は、私のことを神とでも勘違いしているのだろか。人の心を変えることなんて、できるわけがない。
家から少し遠い浜辺に、自転車を止めて考える。「クソインキャ、クソインキャ。面倒な相談しやがって」と言いながら海に石を投げる。
考えても考えてもいい案が出ない。何を考えればいいのか分からなくなったので家に向かって自転車を全力疾走させた。




