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第6話

森狼(俺が名付けた)はとんでもなく素早い狼。しかも集団で狩りをする。やはり統率者はいるようだけど。統率のとれた素早い狼たちが現れて集団で狩りをする。当然すごく厄介な相手だ。早くも森のパワーバランスが崩れ始めている。相変わらずスライムは食料と見なされてないので俺が被害を受けることはないんだけど。でもそんな狼なら狩ってみたいよね。

とりあえず【隠密】の熟練度をあげようと思っている。素早い狼だって見つからなければ安心して奇襲をかけられる。一つ心配なのはあやつらはすごく鼻がいい。スライムがどういう匂いを発してるのかわからないが嗅ぎつけられたら厄介だ。陣取るならやつらの風下だな。

毎日【隠密】のスキル熟練度をあげて、納得したところで森狼を狙って狩りに出る。森狼は8匹で集団行動していた。風下から【隠密】を使って忍び寄る。ビュビュッと一気に5体を屠り、また姿を隠す。折角5連射できるんだから使わないとね。あまりに早すぎて何があったかわからなかっただろう。仲間を殺された3匹の狼たちがにわかに殺気立って辺りを警戒する。人型になり【隠密】で気配を殺して近づいて首に一撃食らわせた。剣は引き抜くと血が出てくるので抜かないまままた姿を消す。少し血の匂いがするようで狼たちに居場所がばれた。素早く駆け寄り首に噛み付く。狼が代わりに俺の肩を噛んできたけど特にダメージはない。毒を注入。もう1匹が飛びかかってきたけど目玉から脳髄に深々とナイフを差し込んだ。8匹全部片付いたな。巣にはもっといるはずだけど。

とりあえずお楽しみのもぐもぐターイム!


―――【気配察知】を覚えました―――

―――【超嗅覚】を覚えました―――

―――【俊敏】を覚えました―――


おおー。これこれ。これが堪らんのですよ。目に見えて自分を強く出来るっていいだろ?

スライム形態に戻り、覚えたばかりの【気配察知】と【超嗅覚】を使い索敵する。と言っても両方ともまだ熟練度をあげてないので曖昧な感じだ。多分【隠密】を持ってるだろうと思われる蛇なんかは全然察知できない。まあ、今スライム形態なんで襲われる心配はないけど。

目指すところは高度な【隠密】を使いながらの【気配察知】で奇襲。できればヒット&ウェイ。

俺は数週間を【隠密】【気配察知】【超嗅覚】を育てて過ごした。【俊敏】は動いてるうちに熟練度があがると思われる。

それと数週間の間に狼さんに念話する機会があった。


『俺の言葉がわかりますか?』

『オ前誰ダ?』


熊さんよりだいぶ流暢な感じの喋りだ。


『しがないスライムなんですけど、お友達になってもらえませんか?』

『スライム弱イ。狼ハ弱者トハ群レナイ。』


喋ってくれたけどお友達にはなれなかった。そのあとの狼はって?もちろん美味しくいただきましたよ?

どうもこの【念話】というやつ、知力の高い魔物にしか効果がないみたいだな。どうりであれほど熱心に話しかけたスライムさんから応答がないはず。スライムと敵対しないで友好的な関係を築ける存在で知力の高い生き物って何だろう。なんだか絶望的な気がしてきた。

とりあえず狼さんからはまだスキルが取れそうなので積極的に襲って行こう。世は下剋上じゃあ!!であえであえ~!!

また8匹からなる狼の群れを見つけた。人型になって隠密を使いつつ風下に立つ。息を潜めて草陰からビュビュっと酸弾を打ち出した。5連射したが1撃外した。4匹の狼が残っている。「ウォーン!!」と遠吠えする個体があった。一瞬身体が固まる。その一瞬を見逃さずに飛びかかってきた。慌てて剣で払う。狼の動きは速い。素早く飛びかかってきた狼の顔面にファイヤーボールを打ち込んで顔から上を消し炭にしてやる。3匹はちょっと警戒したようだった。今度はウィンドカッターで狼の首を刎ねる。じっとしていては殺られると気付いた狼2匹が見事な連携で俺に飛びかかってきた。俺の脇腹に噛みついているが効果なく、少し体積は減ったけど…腰に噛みついてる方には剣を差しこみ、肩に噛みつこうとしてきた個体には牙から毒を注入してやった。

もぐもぐタイム。


―――【威圧】を覚えました―――

―――【超聴覚】を覚えました―――


ふむふむ。さっきの遠吠えが【威圧】なんだろう。スライムに発声器官はないので死にスキルだな。【超聴覚】は中々便利。スライムに耳などないはずなのによく聞こえる。例えば、今、泣きべそをかいている少年の声とか。

スライムに戻って、気まぐれで現場まで行ってみる。11歳くらいの少年が、狼に囲まれ泣きべそをかいている。うーん、助ける?助けることにメリットを感じないんだけど。人間ってスライムを見れば殺しにかかるし。でも子どもなんだよなあ。流石に元人間としては少し寝覚めが悪い。短距離転移で一回り大きい首領格のところへ行ってアクアカッターで首を落とす。不意打ちされた首領格の首がぽろりと落ちた。

他の狼にじりじりと近寄るとじりじりと後退して行った。狼って首領格を潰されると撤退するんだね。今までの8匹グループ二つは首領格がいなかったから最後までかかってきてたのかも。首領格の狼をムシャムシャする。


―――【統率】を覚えました―――


また必要ないスキルきたよ。

まあ、それはさておき、俺は少し緊張しながら少年に念話を送った。


『お前、何してるんだ?』


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