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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

大切なもの

作者: カタマリ様

大切なもの・・・それは、人それぞれ。

お金、命、友達、愛人、数え切れない「大切なものがある」




 ついにこの日が来た。

「ちょっと、あなた、どういうこと。」

「大切なのはあたしだけじゃないの?」

ついにこの日が来てしまった。俺は、大切なものを持ちすぎた。

簡単に言うと、浮気がばれた。謝れば済む。そう思っていた。しかし、現実はそこまで甘くはなかった。莫大な慰謝料、離婚、とても俺だけでは負担できない。

「困った、どうしよう」さんざん悩んだ。


そんな苦悩の日々を何日過ごしたことだろう。あるホームページにこの様な記事があった。

「人間関係に悩んでいるあなた、こいつを消したいと思っているあなた。私に、なんでもお申し付けください。」

冗談か、と思いながらも、面白半分でそのホームページにメールを送ってみた。


>突然すみません。消してほしい人がいるのですが。

すると、すぐに返信が返ってきた。

>>○○公園でまつ。明日の午後8時だ。

俺の興味がくすぐられた。どうせ、家にいても、浮気がばれた身分、言うまでもない、居場所はない。暇だったのだ。さらに、○○公園は、家から徒歩5分と目と鼻の先だった。暇つぶし程度にと、パジャマ姿で、家を出た。

妻には一応。

「散歩に行ってくる」

とは言っておいたが、帰ってくる返事は

「どうせまた、あの女と会うんでしょ。離婚よあんたなんか。どこでも好きな所に行っちゃいなさい」声は、涙ぐんでいた。

その涙が、心に大きなためらいを生み出したが。振り切って

「大丈夫」とだけ言って。家を出た。

外に出ても誰とも出会わなかった。当然道草などせず一直線に○○公園に向かった。


公園には、黒い人影が一つあった。話しかけようかと思ったが、恐怖と冗談じゃなかった。興奮で、心臓が破裂しそうだ。

「すみません、メールをした者ですが。」

黒い人影はこちらを見て、ニヤッと笑い、用件を切り出した。

「はじめまして、私は、殺し屋です。」

冗談だろうと思い

「本当ですか?じゃあ何かやったのですか?」と尋ねると

「1週間前、女性が失踪したという事件がありましたよね。」

確かにあった。浮気のいざこざが事件に巻きおこした。などとニュース番組が騒いでいた。

「彼女は、明日遺体で見つかりますよ。で、用件は何?」

俺は、戸惑っていた。そんなサラッと言われても。「あっそうですか。」と簡単には信じられないだろう、普通なら。しかしその時の俺は、どうかしていた。

「俺は今、浮気がばれて、面倒くさいことになっている。できれば、浮気相手をなかったことにしてほしい。」

「かしこまりました」と、殺し屋と名乗る黒い影は、答えた。

その後、浮気相手の詳しい容姿や住所などを聞かれた。すべて、真面目に答えてしまった。

最後に、と殺し屋が問いかけてきた。

「依頼されるのですね」俺は、間髪をいれずに

「はい、お願いします。」

すると殺し屋が、「これは、忠告です。私は、基本的に依頼料は頂きません。しかしその代わり、あなたの大切なものを頂きます。」

俺は、なぜか自信満々に「かまいませんと言った。」

なぜなら俺が消してくれと頼んだのは、俺の大切なものだったからだ。

興奮冷めやらぬまま俺は、家路につく。玄関には、今年で3歳になる娘が、お帰りと出迎えてくれた。むろん、妻とは会話をかわさない。無言のまま眠りについた。

朝、目を覚まして驚愕した。山の奥底から、1週間前の事件の女性の遺体が発見された。

「殺し屋の言うとおりだ」となぜか俺は、うれしくなった。

その後のニュースを見て、俺はさらに驚愕した。

俺の浮気相手が行方不明になった、というニュースだった。原因は、暴力団との間の金銭トラブルとみられているらしい。殺し屋が完璧に仕事をしてくれた。



その後、3か月が過ぎた、あの事件を機に残酷ではあるが、もう彼女と会っていないという事がわかったのか、妻との仲が修復し始めていた。離婚はもちろん取りやめとなった。


次の日、俺は、仕事から帰ってきて玄関をあけた、しかし俺の目に映った現実はあまりにむごかった。

「俺の大事な妻が、娘が・・・・。うああああああ。」

とにかくその場から、走って逃げた。しかしその途中、俺は、黒い影に呼び止められた。

「それでは、これでほぼ契約終了ですね。」

俺は、怒りを込めて

「違う、こんなこと頼んでない。」と言った。

すると黒い影は、

「あなたは、大切なものを失うことに同意した。おまえに何かものを申す権利はない。」

そう言い放った黒い影は、銀色に輝く、刃物をちらつかせながら。こちらへ歩いてくる。

「契約は終わったんじゃないのか。」そう問い詰めるが

「さっき、”ほぼ”って言ったじゃないですか、しっかり聞け。」

その後すぐ目の前が真っ暗になった。



大切なものそれは、人それぞれ。

でも、何でもかんでも大切にするとあまりいいことはないと思います。


今の自分が荒んでいるのがよくわかる、作品だと思いました。

よくわからない部分がたくさんありますが、どうかご容赦ください。

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