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終話 理由(キアーロ)

私、内花(ダイナ)姫と申します。


 他はどうか分かりませんが、我が父神と母神をいただくこの世界、いや宇宙はいずれ死にます。時というものがあるのならば、その状態が気の遠くなるほど変化した後の話でございます。

 この宇宙すら、大きく膨らみそして縮むのです。

 私の母のもとで、父は震えておられます。

 そう、全ての存在の中で震える者。

 それが、我が主神、(ふる)(ぬし)様にございます。


 その振動がこの宇宙の全てにあるのです。


 そして、この星、銀河、星団、宇宙全てがその振動を止める時が参ります。


 ですが、震え、いや波は繰り返すから波なのでございます。


 再び、宇宙を膨らませること・・・それが私ども神の大きな役目なのです。


 そのために私は父から賜ったお役目がございます。


ー生病老死による喜怒哀楽ー


 この世界のこれらすべてを集めまする。


 人々のいや、生きとし生ける者の想いの震えを集めて参りまする。


 そのためには、生きとし生ける者の内側にある花を探し当てねばなりません。


 内なる神を探す者・・・それが私でございます。


 そして、それを違う次元(いれもの)に溜めていくのです。


 それでどうするのかと?


 宇宙が凍えて縮んでしまった時、その内側には有ろうとする力と無の力。


 父と母ですが、光と闇が拮抗いたします。


 膨大な力が集まるのに、力が同じために縮んだまま弾けることができませぬ。


 それを動かすほんの小さな引き金。


 そう、物質と反物質の均衡(バランス)を崩す。


 それは、生きとし生ける者達が紡いだ感情と記憶の震え。


 何億、何兆いや無量にまでかけてその生において震えた感情を集めて宇宙が再び爆発して繰り返すための引き金を引く力とする。


 それを集めるのが私の役目。


 そして、再び宇宙を膨らませ、世界を生み出し続ける。


 親が子を産み育てるのは、続けるため、繋ぐためにございます。


 宇宙においても然り。


 この世界においては、いかな情の喜び、理不尽な苦しみ、無慈悲な悲しみがあるのも引いてはこのためなのです。


 これが理由(キアーロ)


 ただ、これは私どもの世界のお話でございます。


 夜の伽とでも思い、ゆっくりお休みくださいませ。

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