やってきた卵の話 - 4
(「・ω・)「ガオー
「カカさま!」
ユズと共に神様のもとへ行っていたコンが
勢いよくリッタに飛びついた
「やぁリッタ!早速で悪いんだけど
今回の神様との話――共有していいかな?」
ユズは手を差し出してリッタも自然と応じる
ポゥ――
繋がれた掌がやわらかく灯り
ユズの “神様との対話の記憶” が
静かにリッタへ"譲渡"される
「……なるほどなのさ
その話に関係しそうな “存在” が
今まさに外の小屋にいるのさ」
リッタも同じ要領で
“留守番中の出来事”をユズに渡す
かつての旅において2人には
スキルの運用が得意なユズ、魔法に長けたリッタ
とそれぞれの役割があった
だが何度か存在を重ねたことで
今では――“限りなく同じ存在が2つ在る”
状態となっている
恋人でも家族でもない
それは、魂の鏡合わせのような関係となっていた
「間違いなさそうだね
……なんてタイムリーなんだ」
リッタの言葉に頷き
2人はドラゴンの小屋へ向かう
ガチャリ――
扉を開けるとそこには
昨晩、ポンが卵を抱いていた時とは
逆の光景が広がっていた
大きなドラゴンが
ポンをそっと包み込んで眠っている
ドラゴンがゆっくりと顔を上げる
「ポンが起きちゃうから返事はいいよ
またあとで話そう
その前に少し準備をしておくね」
そう言ってユズは作業場へ向かう
手を動かしながら彼の指先から淡い光が散る
――ドラゴンの爪に合う指輪を形づくりながら
「“復元”と“修正”
“再生”を込めてみたんだけど……」
翌朝、ポンと共に訪れたドラゴンに指輪をはめる
瞬間、弾けるような衝撃が走った
ユズの身体がはじかれ、床に転がった
「……そうなるよねぇ」
ユズは傷ついた身体を確認しながら
自嘲気味に呟き、ふたたび作業場へ戻っていく
ほどなくして
再び現れたユズの手には新しい指輪があった
「今度は“変化”のスキルだけど、どうかな?」
ドラゴンが試してみるが――
「うむむ……まったく変わった気がせんのだが……」
困惑するドラゴンが用いた"言葉遣い"に
反応したポンをリッタは苦笑しながらなだめてる
「一旦話を整理してみよう!」ユズが声を上げる
「ドラゴンさんの意見も聞きたいしね!」
テーブルを囲み湯気の立つ茶を用意した彼らは
神様の話、卵のこと……
"元の姿"に関すること
ひとつずつ、言葉を選びながら整理していく




