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見返りありきの装備職人  作者: 隠し子
むかし むかし
11/50

11.魔法とは?

(「・ω・)「ガオー



ボク達の"異世界生活"は順調といえば順調だ



人よりもながく生きていけるということがおおきい

焦らなくても、いずれ形になる……はずだ



問題といえば

スキルではなく“ステータス”の方だった



村の人々はそれぞれの役割を果たしながら

基本的には自給自足の生活を送っている為


戦いや鍛錬に関わるような

“力”や“体力”を譲り受けることは


ほとんどできない……できるけどしていない



結果として

足が悪く歩けない人の “速さ” など

その人の生活に影響がでないよう

ほんのわずかに譲ってもらう程度



けれど

魔法を使える人がいないこの村では


 “魔力” だけは譲ってもらいやすかった



おかげで今のボクのステータスは

魔力に特化した奇妙なバランスになっている


"魔力" の数値だけならもしかすると

既に世界で数人しかいないレベルかもしれない



……もっとも

魔法を使ったことは一度もないのだが



どうしても"魔法"というものを発動できない……

手詰まりを感じてリッタに助言を求めた



「想像してみたらどうだい?」リッタは言った



「魔法は“理屈”ではなく“構成”だ

 キミの"イメージ"に魔力を繋げてみるといいのさ」



ボクはその言葉を信じて何度も試した


火、水、風……思い浮かべて手をかざす

だが結果はどれも失敗 ……何も起きない



考えれば考えるほど疑問が増えていくだけだ



「魔法を生む力は何処から来るのか」


「周囲の空気に“魔素”があるのか」


「精霊、魔法陣、呪文……必要なのはなんだろう?」



気づけば夜になっていた



頭が混乱して思考が空回りしていた

「魔法については……将来の自分に任せよう」


そう決めて、ボクは肩の力を抜く





その時だった 「おーい、ユズー!」

ギリギリ視界に入るか入らないか

はるか遠くから男の声が響いた



ボクの名を呼びながら

身に覚えのない誰かがこちらへ駆けてくる



警戒が伝わってしまったようで

男は にかっと笑って手を振った


「元気だったかぁ!」


「お前もいつか村を出るんだって?」



矢継ぎ早に質問を浴びせられ

戸惑いながらもどうにか相槌を打つ


……だが、会った記憶がない




誰なんだ、この人は? そう思っていると


「俺のこと、わかるか?」



男が笑いながら聞いてきた瞬間

ボクの心臓が跳ねた


試されているのだろうか……

"ユズ"としての記憶はあるが考え方や

村での過ごし方はもはや"別人"ともいえるだろう



リッタは今

おばちゃんたちに料理を習いに行っているので

助けてくれる人は誰もいない



答えを探して口を開けたまま固まるボクに

男は明るく笑った



「そうだよな!

 最後に会ったのは

 お前の親父がまだ生きてた頃だもんな」



——ユズの父親


ユズの父は

"前のユズ幼い頃"に冒険者として稼ぐ

と村を出たままそれきり消息を絶っている


その父の友人が、今ここに




男は懐かしそうに笑いながら

「親父さん、いいやつだったよ」と語った。




ボクは何も言えずにうなずいた


改めて男は尋ねた

「俺のこと、わかるか?」



「わかるか?」だって

——そんな幼い頃の出会った人なんて

  わかるわけ ないよね!!



男は何かを確かめるように会話を続ける……


逃げられそうにない雰囲気だった為

ボクたちはゆっくり話をするために

自分の家へ向かうことになった




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