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【完結】最強クラス【影霊術師(シャドウネクロマンサー)】に覚醒し、俺を捨て駒にした勇者パーティと世界の全てに復讐する  作者: なすび
【第2章】KNT's of the Sword and Balance

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82/168

82 VSタイタン

前回のあらすじ

シドの影霊により崩壊していた戦線を押し返すことに成功する。

シドは大規模ダンジョン崩壊の大ボス、大型巨人タイタンを討伐すべくグリフォンを飛ばすのであった。


 俺を乗せたグリフォンが、眼下の冒険者と魔物の群れの上空を駆ける。


 目的地は王都北側。

 大規模ダンジョン崩壊の1番の大物――タイタンの元へと。


 50メートルを超える巨人――タイタンの手前にはアルムガルドを中心に、冒険者達が魔物の進行を食い止めている。

 だが――タイタンが前線に到達すれば、パワーバランスが一気に魔物側に傾くであろうことは想像に難くない。


「戦場には十分な影霊(シャドウ)を置いてきた。タイタン(あれ)さえなんとかすりゃ、あとは影霊(シャドウ)の物量で魔物を殲滅出来るはずだ」


 タイタンに近づいていく度に、本当に山が動いているかのような錯覚に陥る。

 MPポーションを飲み干し、十分なMPを確保してから――ついに接敵。



『グオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!』



 タイタンの怒号。

 それだけで飛ぶ鳥が墜落するような破壊力を感じる。


「グリフォン――攻撃しろ」


『キェェェェェッ!』


 だがこっちもA級ダンジョンのボスを勤めていたグリフォン。

 そう簡単に堕ちたりはしない。


 グリフォンは(ワシ)の翼をはためかせると、無数の羽を飛ばす。



――キンッ!



「表面が岩盤のように堅ェな……」


 人の柔肌なら容易く突き刺す、羽毛布団には適さないグリフォンの鋼羽。

 しかし一本も刺さることなく弾かれる。


「なら魔法攻撃だ」


 続いてグリフォンは、風属性魔法を放出。

 しかし――それも全く聞いている様子がない。


「物理攻撃も魔法攻撃も効かねェか……」



『グオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!』



 ダメージは入っていないものも、煩わしくはあるようだ。

 タイタンはグリフォン目掛けて拳を突き出す。


『キェェェェェッ!?!?』


 文字通り、飛ぶ鳥を落とす勢いのパンチがグリフォンに命中。

 1発でグリフォンのHPが0になり消滅する。


「だが――おかげで取り着いたぜ」


 拳がグリフォンに到達する直前、俺は背を蹴って跳躍。

 タイタンの腕の上に着地した。


「てめェからしたら、俺はアリみてェなもんかもしれねェけどよ……アリを舐めるなよ?」


 ぶわり――タイタンに落ちた俺の影が広がる。


 そこから溢れだす――無数の影霊(シャドウ)達。

 10匹や100匹ではない。


 日々ダンジョンに潜りコツコツと影霊(シャドウ)を溜め込み、今回の大規模ダンジョン崩壊で一気に下僕しもべを増やしたことで――総数は1000匹を超える!


 大量の影霊(シャドウ)がタイタンの拳を、手首を、腕を、二の腕を、肩を――這い上がっていく。

 遠目で見れば、タイタンの右腕は真っ黒に染まっているように見えるだろう。


 得物を持っている者は武器で、持っていないものは牙や爪で、タイタンの表皮にダメージを与えていく。

 振り落とされていく影霊も無数にいるが、落下してもなお生き残っている影霊は、足に取り着いて登っている。


『じゃが――やはりダメージはないようじゃな』


「こんな事なら主力級影霊も連れてくるんだった」


 ミノタウロス、ウィンディーネ、デュラハンといった強力な影霊は、冒険者の援護をさせるために王都付近に置いてきてしまった。

 残った主力級影霊はグリフォンのみで、残りは雑兵ばかりだ。


 タイタンにダメージを与えるには、デカい一撃を与えるしかないようだ。


「グリフォン――来い!」



――MP 2420/2420 → 1420/2420



 MPを1000消費させ、タイタンの拳で消滅したグリフォンを再召喚する。

 空中で背に着地して騎乗し、グリフォンを操ってタイタンの股下へたどり着く。


 構えるは刀身が紅色に輝く刀――《魔刀・忌緋月(いみひづき)》。

 エカルラート曰く、この妖刀は血を吸わせることで真価を発揮する。

 ヴァナルガンドを葬り去る程で、威力は実証済みだ。


「まずは足を潰して動きを止めるッ!」


 自分の肘裏に刃を走らせ、血液を纏わせ――タイタンの足首に叩きこむ!




「《衂滅月斬イモータルブラッドペイン》!」


 ――だが。



 ――キィンッ!



 厚い岩盤に弾かれるような感触。

 アキレス腱を狙ったつもりだが、タイタンの歩みが妨げられている様子は一切見えない。


「硬すぎるだろ!?」


 《忌緋月》の方も刃こぼれが一切ないのは流石妖刀と言った所だが、俺が出せる最大火力でさえ傷を負わせられないとなると、作戦を練り直す必要が出てくる。



『グオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!』




 タイタンは鼓膜が破れそうな轟音を鳴らすと――全身の岩肌がボコボコと盛り上がる。


「なんじゃありゃ……ッ!?」


 盛り上がった箇所が尖った岩のようになり――激昂したハリネズミのように全身にトゲトゲの岩鎧を纏った。


 そして無数のトゲが――全方向へと射出される!


『土属性の魔法攻撃も使えるのか!?』


「グリフォン! 翼を丸めて飛来する岩を防げ!」


『キェェェェェッ!!』


 グリフォンの硬質な羽でタイタンの遠距離攻撃を受け止める。

 しかし――尖岩せんがんはグリフォンの翼を容易に突き破り、勢いを殺すことなくグリフォンの顔面に突き刺さる!


『キェェェェェッ!?!?』



 ――グリフォン HP0 【消滅】



 グリフォン、本日2度目の消滅。

 黒い霧となり無散したことで、俺は空中に投げ出され落下する。


「ちッ! 主力級の再召喚はMP食うからあんまりしたくねェんだが……ッ!」



 ――MP 1377/2420 → 377/2420


 とは言うものも、大型巨人を前に高速飛行を可能とするグリフォンなしで挑むのは無理だ。

 MPを消費して再召喚する。


 MPポーションでMPを補充し、先ほどの魔法攻撃でごっそりと消滅した影霊(シャドウ)も再召喚していく。

 影霊達は果敢にタイタンに取り着くも、やはりダメージが入っているようには見えない。


「いくら無限に蘇るとはいえ、このままだと足止めにしかならねェ――エカルラートの攻撃でなんとかならねェか?」


『《忌緋月》でも傷を負わせられるのなら――妾でも無理じゃ。自慢の爪が欠けてしまうわい』


 くそ……どうすればいい。


 考えろ。


 考えろ。


 考えろ。


「…………」


『何かいい案は浮かんだかのゥ?』


「――2つ程」


 だがそのためには、タイタンの動きを止める必要がある。


 どうやって奴を止めるか悩んでいると――――




 ――ドゴオオオオオオオオンッッッッ!!!!




『グオオオオオオオオオオオオッッッッ!?!?』


 ――――猛烈な打撃音がタイタンから鳴り響き、どうしたことか、タイタンは悲鳴をあげ、地面に膝をついた。



「何があった!?」


 主力を欠いた雑兵影霊達では、どれだけ束になってもタイタンに悲鳴を上げさせることなど不可能。

 グリフォンの上からタイタンの足元を注視する。


 すると――見つけた。


 無数の影霊達に囲まれてながらも怯まずに飛び込んできて、大剣というよりも鋼の板と形容すべき特大剣を振るう――黒檀色のフルメイルで全身を武装した冒険者。


「シド! 今だ!」



 ――人類最強。


 ――アルムガルド・エルドラド。


エカルラートの攻撃は爪による斬撃系ですが、アルムガルドの特大剣は「斬撃と打撃両方の性質をあわせ持つ♥」ので、タイタンに膝をつかせることができました。

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[一言] 吸血鬼マジで戦闘の役に立ってない件w
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