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俺(私)の小さな世界  作者: アリスと蔵と
1/5

俺って短気?

始めまして!

前書きまで来てくれてありがとうございます(笑)

気に入って頂けるかどうかわかりませんが、もし気に入って頂けたら最後までお付き合い頂けると嬉しいです。(そこまで更新は早くないですが)

もし、アドバイスや感想などありましたら、是非お聞かせください。

あんまり酷評されると泣いちゃうかもしれないので、程ほどで御願いします(苦笑)

それでは、末永く付き合ってくださる事を願って。

「はーい!じゃあ次はショウ君とココロちゃんのラブラブショットで行こうか!」


「うぃっす」


ものすっごい適当な返事をしてカメラマンの前に立つ。

こんな適当な返事でも怒られないって、楽でいいよなぁ。


「ラブラブだってさ、軽くチューでもしちゃう?」


んな事言いながら唇を突き出してくるコイツはココロ。

コイツとは良くペアで表紙を飾ることが多い。

って訳で必然的に一緒に仕事をする機会が多くなるわけだが……ハッキリ言って嫌い。

子供が欲しいオモチャをねだるときにやる

「やだやだ!アレ買ってアレ買って!」と地面に寝っ転がって手足をバタバタさせるアレを

「やだやだ!コイツ嫌いコイツ嫌い!」と台詞を変えてやってしまいたい程嫌い。

うまく伝わってるか判らないけど、相当嫌いって事。

理由は沢山あってどれから言えばいいのやらだが。一番はあのメチャクチャメッチャクチャ濃い化粧だな。

いくらCGで加工してナチュラルに見せれるからって、厚化粧にも程がある。

そう、まさしくお化け屋敷でバイトでもしてそうな勢いだ。

って言うか本当に勧めてみようか?


「なぁ、ココロ。お前に耳寄りな仕事の話があるんだが…」


「ん?ナニナニ?どんな素敵な仕事?」


とても可愛らしく(世間様から見たら)首を傾げながら頭にハテナマークを出している。

つうか唇引っ込めろよ。キモいんだよ。

とは思っても口に出さない俺。ちょー大人。


「峰不二Qハイランドのお化け屋敷は知ってるか?」


「あのバリ怖って有名なヤツだよね?知ってるけど行ったこと無いよ?」


峰不二Qハイランドには日本でトップクラスのジェットコースターと、これまた同じくらい有名なお化け屋敷がある。

ジェットコースターは誰が乗っても吐くと言われてるが、お化け屋敷は誰が入っても憑くと言われる程にクオリティが高い。

本物じゃないのかってくらいにリアルで有名だ。

とゆーか、本物が居るって説も出てきたりしてるんだが、その話をしだしたら長くなりそうなので割愛。


「あそこが実は、この夏が終わるまで従業員を必死に探してるらしいんだ」


「え、それって私にお化けをやれってこと?」


ちょっと驚いた風のココロ君。

驚く理由が判らなくて俺が驚くじゃんか。


「冗談ヤメテヨー。私みたいな可愛い子がお化けなんて無理だって!!」


「ハハッ。冗談だよ冗談。ココロが居たら、お化けに驚く以上にあまりの可愛さで腰抜かしちまうよな(テメェなんか特殊メイクなしで十分化け物顔だっつうの。客が来たら90%以上が失神するに決まってんだろ)」


読者様の為に副音声も交えております。

副音声には多分に【毒】が入ってる場合があるんで、気を付けちゃいなよ?

イミフな説明終了。

べ、べつにあんたの為に副音声付けてるんじゃないんだからね!

ってこれもう古いか?


「2人ともいいねぇ!そのまま目線コッチでキスとかお願いできる?」


って嘘だろ!?

んな化け物とキスなんて出来るわけないだろっ


「ほっぺでいっすか?(テメェ、俺を殺す気か!?)」


「細かいことは任すよ。2人の雰囲気で好きにやって」


残念ながら俺の副音声は聞こえてないみたいだ。

聞こえてたらそれもそれで問題になるけどな。


「ねぇねぇ、ホントにチューしちゃおうよ」


ぜってぇ言うと思ったし!

ざけんなボケ、誰がするかよ。


「んじゃ俺が正面向いてるから、肩に手置いてほっぺたにキスする感じでどう?(ホントは頬ですら死にたくなるんだからな!?ありがたく思えよ!てめぇにはあそこに居るカメアシの田村がお似合いなんだよ)」


【カメアシ(カメラアシスタント)の田村。本名:田村勇気。年齢19歳。乙女座。見た目はドカ○ンの山田を想像してもらえると判りやすい。実にソックリだ。年齢を二倍にしても違和感のナイその姿は、カメアシにも関わらず圧倒的な大物オーラを醸し出している。だか中身は残念ながら正反対で、名前すらも裏切る引きこもり性格。しかしそのギャップが受けるのか、妙齢の女性には人気がある。残念ながら玩具的な人気なので、いまだに童貞…たぶん。】

なんかこうやって考えると、田村すら勿体無く感じてくるな。

なんかもう適当な虫とかとキスしてきたらいいよ(投げやり)。


「ぇーっ」


「な、なんだよ?(もしかして口に出してた?)」


「べっつにぃ?唇にしたいなんて思ってないしぃ」


そうゆう事かよ。

俺の心の叫びが聞こえてたのかと思ったじゃんか。

さすがに聞かれてたら色んな意味で修羅場だったな。

つうか、思ってないなら言うなよムカつくな!

女(法律上人間の女に分類されている)じゃなかったら間違いなく殴ってるぞ。

まぁ男にあんな事言われたら殴る以前にダッシュで逃げるけどな。


「んじゃサッサと終わらせるか」


「オッケ♪」


あんま触って欲しくないけど、笑顔で我慢だ…。


「ねぇ♪この後飲みに行こうよ?」


何をトチ狂ってんすか?

せっかくの笑顔が崩れるだろ!


「悪いけど予定あるから」


「えっ!?そうなんだ・・・。空いてると思ってたのに」


そんなに意外そうな顔すんなよ。どんだけ暇人に思われてんだよ俺。

予定入ってるのは本当だし。

どっちにしろ入って無くても同じ答えなんだから。


「つーわけだからごめんな。また気が向いたら誘って」


「・・・ちなみに予定って何?」


は!?何訊いちゃってんの?

こーゆー女マジ嫌い。

顔やスタイルがどんなに良くても、詮索してくるような奴は無理。


「んな事訊いてどうすんの?」


ついつい言葉にトゲが出ちまう。

大人になりきれてないよなぁ。


「嫌じゃなければ一緒に行ってもいいかなぁって」


アレデスカ?

こいつには化粧の厚みでトゲが肌まで届かないみたいなやつですか?


「・・・そのうちな」


「えーっいいじゃん。連れてってよ」


もう無理、我慢できない。

テメェ!と叫ぶ瞬間

「はいオッケー」とカメラマンの声が響いた。


「2人ともお疲れ様」


そう言って笑顔を見せるカメラマンを見ると、気分が少しだけ落ち着いた。

ナイスカメラマン…なのか邪魔しやがって…なのかは良く判らない。

まぁ無用なトラブルは避けれたな。ってくらいか。


「これで今月分のは、一通り終わったかな」


カメラマンの田所が近寄ってきた。


「たぶんそうっすね。暫く田所さんに会えないと思うと泣けてきますよ」


「はいはい。っと、ショウ君、喧嘩はしたらダメだよ?」


さすがカメラマン。良く見てらっしゃる。


「もしかして、あの時終わらせたのってワザとっすか?」


だとしたらもっと演技の練習しないといけない。

演技の前に短気を直せって感じかも知れないけどな。


「さぁ…。それよりも、今日は用事が有るから早く帰りたいんじゃなかったの?」


そういや一部のスタッフに伝えてたっけ。


「んじゃ、お先しますよ。皆さんお疲れっした!」


ココロに捕まる前にスタジオをダッシュで飛び出す。

プライベートにまであんなのと関わりたくないからな。

微妙に背後を気にしながらタクシーに飛び乗り、目的地へ向かった。

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