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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
カファルジドマ大帝国編 (最終章乙)

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大魔法スキル相当『スペルカード』の脅威

 スコルを助けたい一心で俺は、全力でルーカンに接近。一瞬で間合いに入ったので、ヤツは驚愕していたが、直ぐに剣をスコルに向けていた。


 そうはさせない。


 ゲイルチュールに全力全開の力を込め、ルーカンの剣を弾き飛ばす。

 これまでの行動が全てスローに続く。……なんだろう、この感覚。アイツの動作がいちいち遅く見える。

 この“怒り”のせいか。それとも。



「うおおおおおおおぉぉぉっ!」

「ぐッ! ラスティ、貴様あああああああ!」



 興奮するルーカンは剣を失っても尚、カードを取り出して抵抗。スペルカードか! しかも、赤い魔力が込められていた。野郎、何かのスキルを発動する気か――!


 するとルーカンは()えた。



「スペルカード! サンバースト!」

「――爆発系の!」



 まさか、コイツ自爆する気か!?

 マズい、いくらなんでもこんな狭い塔で発動されたら、なにもかも吹き飛ぶ。コイツ、最初からそのつもりで……!



「この野郎ォ!」



 気づけば、血まみれで伏せていたはずのキリアンが起き上がっていた。驚くべきことに、重症にも関わらずキリアンは弓を使い、矢を放っていた。マジか……。


 矢は、ルーカンの手の甲を貫き――スペルカードは不発に終わった。どうやら、ずっと手にしていないとスキルは発動しないらしい。



「ぐああああッ!」


「……へっ。ざまぁみろ、ルーカン! お前は隊長の器じゃないんだよ!」

「ぐ、ぐ、ぐぅぅぅぅ! おのれ、キリアン! 瀕死の分際で!」



 ルーカンは激怒していたが、これは好機!

 キリアンのおかげで活路が開けた。今がチャンスだ。俺はすぐさまスコルを救出。縄を解いた。



「ラスティさん、ありがとうございます……」



 涙ぐむスコルは、怖かったと恐怖に怯えながら俺に抱きついてきた。ルーカンの野郎、スコルになんて酷いことを! 絶対に許さん!

 幸い、ケガはないが――これは当分、トラウマになるに違いない。それが余計に許せなかった。



「スコル! 俺から離れるなよ!」

「は、はいっ」


「できればキリアンのヒールを頼む!」

「わかりました。治癒はお任せください」



 俺はスコルを守りつつも、無人島開発スキルを発動。キリアンの前に木製の壁を作って隔離。これで少しの間は持つはずだ。

 次に俺は、ゲイルチュールを剣タイプのシグチュールへ変えた。高火力のヴェラチュールは、この狭い場所では使用が厳しいので剣でいく。



「ほう、ラスティ。この私に剣で挑むとは愚かな……!」

「それはどうかな」

「騎士でもない、ただの犯罪者が私に勝てると思うなよ!」


 素早く剣を拾うルーカン。そのまま俺に接近してくるが、シグチュールで攻撃を防御。ガンッと鈍い音が響く。

 やはり、腐っても騎士か。

 重い攻撃に俺の手が僅かに(しび)れた。



「ヒール!」



 背後でスコルの声がした。

 どうやら、キリアンに回復魔法を施してくれたようだ。これで止血はできるはず。


 ならば、あとはルーカンをぶっ飛ばすのみだ。

 監視塔の破壊には至らぬよう、俺は配慮してスキルを発動した。



「サンダーブレイク!」



 威力を抑えたとはいえ、火力はそこそこにある。少なくとも、人体にダメージは確実に入る。これで十分だ!


 稲妻がルーカンに命中し、駆け巡る。よし!



「ぐ、おおおぉぉぉ!?」



 だが、ルーカンは必死に耐えていた。つか、耐えれるのかよ。まるで今までとは違う。コイツ、なにか力を上乗せしていやがるな?


 スペルカードでも使っているのか。



「なら、追撃してやらァ!」

「ス……スペルカード! パーマフロスト!」



[スペルカード:パーマフロスト]

[レア度:★★★★]

[詳細]

 このカードは水属性魔法スキル[パーマフロスト]を発動する。指定した場所に複数の氷塊を発生させ、広範囲を破壊し尽す。



 その瞬間、激しい氷の塊が吹き荒れて監視塔の屋上が吹き飛んでいった。……コ、コイツまたカードを!


 このままでは危険と判断した俺は、スコルとキリアンを連れて後退。監視塔が崩れていく中で脱出した。しかし、ルーカンも追いかけてきた。



「ホーリークロス!」



 抱えられたままのスコルは、聖属性魔法を放ってくれた。だが、ルーカンは回避。野郎、やっぱり能力底上げの何かしらのカードを補助にしてやがる。


 ならば、地上で決着をつける――!

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