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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
カファルジドマ大帝国編 (最終章乙)

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広範囲の治癒魔法

 黒煙が立ち込めて視界不良だ。

 なんとか沼から脱出せねばと身をよじるのだが……“底なし沼”なので藻掻(もが)けば藻掻(もが)くほど体が沈んでいく。


 我ながら、とんでもねぇ沼を作った。


 どうにかして脱出しようとしたところで、強風が吹き荒れた。黒煙は直ちに飛ばされ、視界が良好に。



「大丈夫ですか、ラスティくん!」



 そうか、今のはルドミラが聖剣で振り払ってくれたのか。



「ああ、手を貸してくれ」

「わかりました。引き抜きますので!」



 俺の手を力いっぱい引っ張るルドミラ。おかげで俺は脱出でき、這い上がることができた。……ふぅ、泥まみれだが、なんとかなった。



 シアルフィは!?



 沼の方に視線を送ると、そこには白目を剥いて気絶しているシアルフィの姿があった。……野郎、なかなか頑丈だな。


 とりあえず、捕らえて牢にでもブチ込んでおくかとロープを生成したところで、事態は急変した。



「……っ! いつの間に」



 即座に剣を構えるルドミラは、新たに現れた存在に警戒していた。


 ――あれは、レスクヴァか!


 以前、追放したのだが……どうやって戻ってきたんだかな。転移アイテムでも持っていたか。



「姉は殺させない。ラスティ、次は島ごと破壊してやるッ!」



 怒りを(にじ)ませるレスクヴァは、シアルフィを抱えて――消えた。やはり、転移アイテムか!


 追放したところで、アイテムを使われるとなると……あまり意味はないかもな。



 ◆



 ルドミラに頼み、ナハトを運んでもらった。

 アイファが直ぐに駆けつけて、彼を治療した。



「エクセルシオール」



 柔らかい口調で聞いたこともないスキルを使用。広範囲に白いオーラが広がり、連続的にヒールを発動していた。……な、なんだこりゃ!



「……ア、アイファさんの回復魔法凄いです」


 俺の隣でナハトを見守るスコルすら驚いていた。ヒールよりも凄いぞこれは。



[エクセルシオール]

[効果]

 発動者を中心に、広範囲にヒールを施す。移動しながらも有効である。

 通常のヒールよりも回復力が高い。

 このスキルは100秒継続する。

 一部の状態異常も回復する。



「こりゃスゲェな。てか、俺まで回復したし」

「ラスティさんも戦われたと聞きましたので」



 そこまで配慮してくれるとは、ありがたいね。

 おかげで俺は体力とケガが回復。擦り傷も見事に消えた。これはアイファの力とは……黄金の聖女、すげぇな。



 ナハトのことはアイファに任せ、俺はソファに腰かけた。するとテオドールが背後から声を掛けてきた。



「聞いたぞ。朝から騒動だったようだな」

「カファルジドマ大帝国の騎士団長が現れた」

「なんだって……」

「今後はもっと危険になるかもしれない」

「ふむぅ。私もなにか出来ればいいのだが」

「無人島のレベルを上げるために、植物を育ててくれるとありがたいよ」

「そうだな。私は錬金術師として立ち振る舞う方がいいのかもしれない。よし、しばらくは植物研究でもしよう」



 なにかアイディアが浮かんだのか、テオドールは別室へ向かった。そのうち面白いモノが見れるかもしれないな。



「兄上~、大丈夫なのだ!?」



 妙に涙目で俺に飛びついてくるハヴァマール。心配してくれていたのか。



「アイファのおかげで回復したし、平気だよ」

「そうか! それにしても、毎日のように襲われるのだな」

「多分、これはシックザールの計画の内かもしれないな」

「やはり、あの男が……!」


「なあ、ハヴァマール。シックザールは封印を解いたのかな……」


「それは分からないのだ。でも、世界聖書(ウルガタ)の力に抗うなんて普通は不可能なのだ」



 もしかしたら、封印が解けちゃうかもしれないと思って触れないようにしていたんだが、一度、『赤色閃光の聖書プロキシマ・ケンタウリ』の中身を確認してみるか。


 俺は本を取り出し、テーブルの上に置いた。



「これだ。この中にシックザールを封印したはずだ」

「スコルなら確認できるかも」

「本当か!」


「エルフの聖女だからな、恐らく可能なのだ」



 よし、スコルを呼んで確認してもらうか。

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