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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
カファルジドマ大帝国編 (最終章乙)

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裁縫スキルで作ったレア防具ゴスロリ・ダーク

 倒れている人物は、ムクッと起き上がると赤と白のツートンの髪を向けて、こちらに突撃してきた。


 ――って、なんで俺!?



「緊急回避!」



 ヒョイッと避けると、その人物はコケて砂浜に頭から突っ込んだ。



「…………げふっ!」



 どうやら、生きてはいるようだ。

 しかし、どこかで見た髪色だな。



「ラスティさん、あのお方は……まさか!」

「ん、スコル。見覚えがあるのか?」


「はい。あの独特な髪色はムスペルさんですよ!」



 ん、ムスペルぅ?


 ――って、カファルジドマ大帝国の占い師じゃないか。いや、ここは『予言師』というべきか。なんにせよ、彼女が流れ着いていたとは。


 彼女の足を引っ張り、砂地獄から救出した。



「…………ぷはぁ。た、助かりました」



 ジプシー風の服装のままで漂流していたのか。砂まみれのずぶ濡れじゃないか。



「シャワーを浴びたければ、すぐそこにあるぞ」

「本当ですか! ありがとうございます」



 俺はムスペルさんを拠点に案内した。近くには昨日作った露天風呂もある。シャワーもつけたし、快適だ。



 しばらく待つと、バスタオルを巻いた姿のムスペルさんが――って、なんで!?


 ……あ、いや、そうか。


 砂まみれだったし、濡れてしまっていたのか。



「ん、どうしたのだ?」

「お、ハヴァマール。……そうだ! お前、裁縫スキルがあるよな?」


「うむ。余にはそのようなスキルがあるな。なにか作って欲しいのか?」

「ああ。ムスペルさんの服を頼む」


「そういうことか。わかったのだ!」



 どうやら作ってくれるみたいだな。材料は俺のアイテムボックスから調達。布やらを渡した。


 すると、ハヴァマールは裁縫スキルを発動。

 ピカッと一瞬光ると、可愛らしいゴスロリが完成していた。……え、ゴスロリ?



[ゴスロリ・ダーク]

[詳細]

 レア装備。ゴスロリの服。色は黒。

 防御力:100。

 服に闇属性が付与されている。



 これ装備なのかよ!

 しかも、結構良い効果がついているな。



 ムスペルさんは遠慮なくゴスロリに着替えていた。俺はもちろん、別の方向を向いていたが――。



「ありがとうございます、ハヴァマールさん……! 素敵です!」

「おぉ、似合うのだ!」



 確かに似合っている。ていうか、容姿やらスタイルが良すぎて……完璧だな。

 ついつい見とれていると、スコルが俺の腕を強く引っ張った。



「……うぉっ!?」


「ダメです! ラスティさんは……わたしのなんです!!」


「ちょ、スコル!」



 ぐいぐい引っ張られ、安全地帯を出そうになったところで木々の奥から何か飛び出てきた。


 あれは……イモムシのモンスター!? デ、デケェ!


 ウニョウニョっと現れた虫系モンスター。スコルはその敵を前に悲鳴をあげた。



「いやああああああ……!!」



 驚きのあまり、俺に飛びついてくるスコル。俺は強制的にお姫様抱っこすることに。……いや、嬉しいけど。


 感触とか味わっているヒマはない。


 この両手が塞がっている状況では、まともに攻撃ができないぞ!


 どうしようかと悩んでいると、空から炎が落ちてきてイモムシモンスターを焼いた。……なんだ!?



「ファイアーボルト!」



[ファイアーボルト][Lv.5]

[詳細]

 Lv.1:火属性魔法攻撃 100%

 Lv.2:火属性魔法攻撃 200%

 Lv.3:火属性魔法攻撃 300%

 Lv.4:火属性魔法攻撃 400%

 Lv.5:火属性魔法攻撃 500%



 スキルレベルが低いように見えた割に、かなりの高火力でイモムシを焼き尽くしていた。どうなってんだ――こりゃ。


 ぼうっと燃え上がるイモムシは、ついに(ちり)となった。



「助かりましたあ、ムスペルさん」

「お役に立ててよかったです」



 まさかの予言者ムスペルが魔法スキルを使えたとはな。



「なあ、ムスペルさん」

「なんでしょう、ラスティさん」


「なんか魔法攻撃力が高くなかったか?」


「ああ……実は、私は火属性魔法の威力を高める装備をしているのです。ほら、このピアスとか」



 確かに、赤いピアスをしていた。これが火力アップの防具アイテムってことか。ほぉん。



「ところで兄上」

「ん?」


「いつまでスコルをお姫様抱っこしとるのだ」


「え……あ」



 ハヴァマールに指摘され、俺は気づいた。

 でもなんだろう、スコルは降りたがらない。このままの方がいいらしい。



「……ラスティさん、怖かったです……」



 腕を俺の首に回してくるスコル。こんな風に甘えられては下ろせないな。

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