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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
黄金の聖女編(最終章甲)

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城前に現れたドラゴン族の娘は刀を振るう

 次々に現れる獣人たち。

 このアルキメデスという国には、本当に様々な人種がいるんだな。

 羊系や象系などの獣人族が現れ、ついには半魚人も登場した。ランキングの高い上位者が現れ、確かに強い相手ではあった。


 しかし、俺の敵ではなかった。


 ほとんどが接近物理攻撃だったし、魔法スキルを使われても火属性攻撃のファイアボール相当。

 強敵というほどの人物はいなかった――が。



次元(じげん)乱流(らんりゅう)()ッ!」



 突然、刀を使うドラゴン族に遭遇。

 目の前の“空間”を引き裂くという、見たことも聞いたこともないトンデモ技を使うドラゴン娘が現れた。


 ……な、なんだコイツ!?



「あっぶない!」



 ルドミラが(つち)――覚醒アマデウスを大振りしてくれたので、敵のスキルは上空へ飛んでいったが。


 マテ。


 謎空間が空へ飛んだぞ。あの紫の裂け目……いいのか?

 てか、次元の裂け目ってヤツだよな、アレ。そんなものが空へ舞い上がっていいものなのか。



「な、なんですか……あの攻撃」

「スコル。あのドラゴン族の少女は危険だ。離れてサポートしてくれ」


「わ、わかりました」



 距離を取り、俺は腕を組み――冷静なままドラゴン娘に話しかけた。



「もうパリンプセスト城は目の前だ。通してくれないか」

「断る。あなたのランキングは【800】。倒せばそこそこ美味しい」



 800でそこそこなのか。

 いや、考えているヒマはないな。

 この少女を倒さねば先へ進めない。

 少し気が向かないが、気絶させる程度にやるしかない。


 俺は、ゲイルチュールを召喚して構えた。



「ひとつ聞かせてくれ」

「なんだ?」


「君の名前は?」



「お前に名乗る名などない! ルゼリアだ!」



 結局名乗るのかよ!

 ルゼリアは、刀を振り回し――あの狂暴なスキルを何度も放ってきた。


 次元乱流破は、そこら中に現れ空間を引き裂く。

 あんなモンをまともに喰らったら、人体など簡単にバラバラになるのだろうな。とか思っていると、花壇がバラバラの粉微塵になっていた。


 ――オイ、マジかよ。


 恐怖でしかない!



「……ラスティくん。彼女の“次元乱流破”とやら厄介です。一度、撤退も視野に入れた方がいいかもしれません」


「むぅ。諦めたくはないが――」



 しかし、こう近づけないとはな。

 接近すれば、ルゼリアはスキルを乱発してくる。アレを喰らえばもれなく俺の人体は粉々になるだろう。


 それだけは絶対に避けたい。



 ならば、遠距離攻撃しかなさそうだ。



「ラスティさん、支援します!」



 支援スキル『キリエ』と『グローリア』が俺とルドミラを包む。おかげで身体的にパワーアップしたが、これでも厳しい状況に変わりはない。


 今も尚、次元乱流破の連続攻撃が続く。


 他に参加者がいなくてよかったな。

 もしこの場に他人もいたのなら、ソイツは巻き込まれ肉体をバラバラにされていただろうな。考えただけでゾッとする。



 とりあえず、ルゼリアの数字は【650】と順位的には上だ。だが、俺とはそんなに差はない。だから勝てない相手ではないはず。


 カースト制度だか、なんだか知らないが――俺はさっさとアイファを見つけ出したい。それだけなんだ。



「無人島開発スキル……! 材料:砂を投下!」



 所持している材料の『砂』をルゼリアの頭上に落とす。

 雨のように砂が降り注ぎ、彼女は慌てていた



「な、なぜ、砂がッ!?」



 ドバドバと砂に埋もれていく。

 そして、更に“目つぶし”ともなり、ルゼリアは混乱していた。



「悪いな、ルゼリア。俺は異能の力を持つ」

「目が、目がああああああ…………!」



 少々卑怯な手を使ったが、相手は少女。あまり傷つけたくはない。だからこの方法が正しかったんだ。


 そして、俺の数字が変化していた。



 【800】→【730】と。



 どうやら撃破判定らしい!

 ルゼリアは戦闘不能と判断されたっぽいな。

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