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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
黄金の聖女編(最終章甲)

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聖女の居場所

[寵愛を受けし世界聖書オムニア・ウィンキト・アモル]

[詳細]

 第三世界に存在する世界聖書である。

 ページは古エルフ語で書かれている。

 解読すればスキルが最大三つ解放される。

 スキルの使用には、エルフの聖女でなければならない。


①アルカナ

 過去を読み解く神秘スキル。


②ディエス

 現在を読み解く神秘スキル。


③ウェリタス

 未来を読み解く神秘スキル。



 これが『寵愛を受けし世界聖書オムニア・ウィンキト・アモル』のスキルか。――って、これはまるでスコルの持つ世界聖書(ウルガタ)そのものではないか。


 確か、アレにも過去・現在・未来を読み解く“アカシックレコード”というスキルがあった。なるほど――そうだったな。


 世界聖書(ウルガタ)とは、本来はそういう代物だ。


 つまり、この本には頼れないというわけか。



「ダメだ。これではアイファを見つけられない」



 と、俺は落胆していたのだが、スコルは違った。



「そうでもないかもしれませんよ?」

「マジで?」


「ええ。寵愛(こっち)は魔力消費量も少ないみたいですし、わたしの本を使うよりいいかもしれません」



 そうだ。スコルの所持する世界聖書(ウルガタ)は異常なほど魔力を使用する。しかし、この寵愛の方なら、それほどではないようだな。


 ……そうだな、ディエス――現在を読み解くスキルを使えば、アイファの居場所を掴めるかもしれないな。



「ナハト、お前が許してくれるのならアイファの居場所を特定する」

「構わん、やってくれ」



 ならば試してみるか。

 俺はアイファに寵愛を受けし世界聖書オムニア・ウィンキト・アモルの発動をお願いした。



「頼んだ」

「分かりました、お任せくださいっ」



 本をスコルに委ね、スキルの発動を頼んだ。

 しばらくして、寵愛を受けし世界聖書オムニア・ウィンキト・アモルが白く輝く。


 現在を読み解く『ディエス』が発動したようだ。


 これで今、どこにアイファがいるのか知れるはずだ。



「……どうだ? スコル」

「アイファさんのこと……読み取れました」



「「本当か!?」」



 俺とナハトの声が重なる。

 スコルは少し慌てながらも「はい、アイファさんは『アルキメデス』に滞在しているみたいです!」と答えた。



「「アルキメデス!?」」



 またもナハトと被った。

 というか『アルキメデス』って、この領地へ来る前に立ち寄りかけた“七つの世界”の国か。



「なあ、ラスティ。アルキメデスはなんだ!? そんな国がこの世界にはあるのか!?」

「お、落ち着け。そんな国は聞いたことがない。つまり、出現した未知の国だ」


「……なんだって……」



 呆然となるナハト。

 俺も正直驚いた。

 通りかけた国にアイファがいたなんてな。



「ラスティ様。ではさっそく向かいましょう」



 国のある方角を指さすエドゥ。ルドミラの準備万端だった。

 そうだな、こうなった以上はそのアルキメデスとやらへ行くしかないようだ。


 テオドールに頼み、アルケロンを動かしてもらった。



「ラスティ。またあの場所に戻ればいいんだな」



 ハーピィの住処の近く。テオドールの知り合い“ローラ”が現れた場所だ。



「頼む」

「了解した。ただし、一日は掛かるぞ」

「距離的にそうだよな」


「なんだ、急ぎかい?」

「そうなんだ。ナハトの探し人が見つかりそうなんだ」


「そうか。なら直ぐに向かうべきだな」



 ニヤッとテオドールは笑う。そして、懐から小さなポーション瓶を取り出していた。

 これはいったい?



「なにをする気だ?」

「アルケロンを『バーサーク』にする」


「バーサークに!?」


「そうだ。そうすれば、一時間で到着できるぞ」

「そりゃ凄いな。やってくれ!」


「もちろん。では、みんなをまず小屋へ集めるんだ」



 指示通り、俺たちは小屋へ避難するように入った。そして、テオドールは外でポーション瓶の蓋を開けてアルケロンにかけていた。



 その瞬間、背景が凄まじいスピードで去っていった。



 うお、



 うおおおおおおおおおおおおお……!?

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