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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
開発編

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スライム現る!!

 全員で足並みをそろえて外出――というのは、これが初めてかもしれない。



 西に停泊中の船を目指して砂浜を歩く。いつもは北の方ばかりへ向かっていたので、西はこれが初めてだ。



 こっちは砂丘(さきゅう)となっており、砂漠のような風景が続いていた。少し……暑いな。



「この島って、このような小高い丘もあるんですね」

「そうだな、スコル。距離もあるし」


 アルフレッドが中々帰ってこないと思ったら、ここを歩いていたわけか。そりゃ時間が掛かるわけだ。しかも、モンスターも生息している。


 あれは『スライム』か。

 赤いスライムがあっちこっちに移動していた。


「あれは『ロートスライム』だ、兄上」


 ハヴァマールがモンスターの名前と詳細を教えてくれた。



 [ロートスライム]

 [属性:水]

 [種族:植物]

 [詳細]

  様々な場所に出現するスライム。最弱である為、初心冒険者向け。



「ちょ……なんだこれ、前はこんなの無かったろ」

「まあ、少し気が変わってな。兄上をサポートするのが余の役目だから」



 どうやら『モンスター分析スキル』なんてものがハヴァマールにはあるらしい。いろいろ便利な能力を持っているヤツだな。助けるけど。


 それにしても、家にあるクッションはあのスライムをモデルにしていたのか。納得。



「なるほどな。襲ってくるのか?」

「あれは、ノンアクティブモンスター。こちらから手を出さない限りは攻撃してこない。だから、ああして転がっている」


 へぇ、モンスターにも色々いるんだな。今までは獰猛(どうもう)なイノシシとかゴブリンとしかエンカウントしていないからな。


「じゃあ、あのモンスターは無視していいわけだ」


「基本的に問題はない。だけど、極稀に“ボスモンスター”が発生する。ほら、あのイノシシの『グリンブルスティ』もそうだったろう。

 ボスモンスターが出現した場合は、周囲のモンスターを“取り巻き”として操り、集団で攻撃してくるので注意が必要だ」


 以前は、他にイノシシモンスターがいなかったけど、今回は状況が違うわけか。一応、注意しておいた方が良さそうだな。



 注意深く砂丘を歩き、丘を登ったり下ったりした。



「……ふぅ、ようやく崖まで来たな」

「ラスティ様、あの小型商船です」



 アルフレッドが指をさす。

 あれか……!


 立派な木造船が停泊していた。

 何故か大砲がたくさん付いていて……って、これは『ガレオン船』じゃないか! どこが小型商船だ。連合国ニールセンの海軍か海賊かよッ。



「とんでもない船だな。あれにストレルカという少女がいるのか」

「そうです。ただいまお呼びいたしますので」



 と、アルフレッドは軽快に(がけ)を飛び跳ねていく。その間、俺たちは待機。



「こんな家のような船は初めて見ました」

「そうなのか、スコル。エルフの国には、船とかないの?」

「わたしは、あんまり港の方には行かなかったので……」



 そういう事か。

 スコルは聖女らしいし、あんまり外を歩き回るという習慣が無かったのかもしれない。俺と同じだな。



「もし、この船が手に入ったら……他の国へ行けるな」

「わぁ、ラスティさん、それってエルフの国へも帰れるって事ですよね!」

「スコルは、エルフの国ボロディンへ帰りたいのか?」


「そういう意味じゃないですよ! わたしの居場所はラスティさんの隣が良いんですっ」


 あれ、スコル……ちょっと怒ってるかも。う~ん……俺、なんか余計な事を口にしてしまったかもしれない。


 少し焦っているとハヴァマールが手を鳴らす。


「この船が入手できれば、兄上の言う通り様々な大陸へ行けるであろう。――となれば、食糧や家具、薬の入手も容易となる。更に言えば、人口を増やせる」


「人口を……」


「そうだ、兄上。これから帝国と戦いになれば人手が必要かもしれぬ。とあれば、傭兵を雇ったり、ギルドを迎え入れたりする必要性が出てくるかも」



 船ひとつあるだけで選択肢がそんなに増えるとは……欲しいな、船。

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