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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
黄金の聖女編(最終章甲)

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キングロートスライムの水属性魔法

 複数のロートスライムを従えるキングロートスライム。

 取り巻きと共にゴールドファングへ立ち向かっていた。だが、しかし――!


 ゴールドファングの聖属性攻撃『ムーンアサルト』が放たれ、三日月の“かまいたち”によって取り巻きは無情にも引き裂かれていった。



「あぁ……スライムたちが!」



 同情の眼差しを向けるスコルだが、しかしロートスライムはこう言ってはなんだが……雑魚レベルなのである。一撃でやられる運命だ。



「ここからが本番さ! キングロートスライムよ、攻撃開始!」



 指示を下すテオドール。その声にキングロートスライムは動き出し、ボール状の水の塊を放出しはじめた。


 アレは!


 水属性魔法スキルの『ウォーターボール』で間違いない。



『ズドドドドドド……!』



 強烈な勢いで水の塊が連射されていく。こりゃ、すげえ! 


 本来なら、ただの水なのだが魔力によって硬化している。あまりに頑丈で人体ならば簡単に貫通するだろう。


 さすがの威力にゴールドファングは、体にダメージを受けていた。



『ギャアァァァ…………』



 のた打ち回るゴールドファングは、一気に後退。距離を取っていた。それでも、ウォーターボールから逃げられずにいた。100連発ともなると長い。



「ラスティ! 今なら、あのゴールドファングはびしょ濡れだ。君の風属性魔法スキルでビリビリにするんだ」


「名案だな、テオドール!」



 俺は直ぐにゲイルチュールを武器召喚。つるはしを手にし、魔力を込めた。直ぐに『サンダーボルト』を発動し、ゴールドファングの頭上に落とした。



『グオオオオオオオオオオオオ…………!!』



 濡れているから、与えるダメージも倍になった。

 骨が見えるほどに感電するゴールドファング。

 ビリビリにしてやった……!



「おぉ。いつ見てもラスティくんの風属性魔法は素晴らしいですね」


 先ほどスキルを使って魔力を消費したのか、ルドミラは魔力回復ポーションを飲みながらも俺を称賛。

 ――なるほど、力が弱まっているのは本当らしいな。


 ルドミラが一回のスキル発動で魔力回復ポーションを使うなんて……今までありえなかった。最大魔力量が減っているんだ。


 俺ががんばらなきゃな。



 ゴールドファングは、塵と化して消滅。アイテムを撒き散らしていた。どうやら、この辺りのモンスターはアイテムを大量に落とすらしい。


 テオドールに回収をお願いし、俺は一息ついた。



「ご苦労様です、ラスティさん」

「ありがとう、スコル」



 モンスターは撃破したが……そうか、エチェナグシア周辺には未知のモンスターが棲息しているんだな。

 金鉱山ダンジョンへ行くのも苦労しそうかも。



「これからどうするのだ?」



 腕を組み、黄金化しているエチェナグシアを見つめるハヴァマール。もちろん、決まっている。ダンジョンへ向かう。原因究明にはそれしかない。



「出発だ」

「そうだな、それしかない」



 再びアルケロンへ。

 ルドミラに案内してもらうことに。

 俺は彼女に視線を向けた。



「そのダンジョンは近いのか?」

「はい、ラスティくん。それほど遠くはありません。一時間もあれば到着するかと」


「よし、金鉱山へ向かう」


「ダンジョンの名は『アテン』です」



 そこに“答え”があるはずだ――。

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