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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
黄金の聖女編(最終章甲)

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テイムマスターの巨大ペット

「……テレパシーにも反応がありません」



 エドゥは明らかに困惑していた。

 ナハトと連絡がつかないようだった。なぜ、応答しない。なにかあったのか?


 いや、あったんだ。


 だから時間になっても戻ってこないんだ。となれば……。



「エドゥ。ナハトを追えるか?」

「時間は掛かりますが」


「解かった。そっちは頼む」

「では、先にエチェナグシアへ向かってください。自分はテレポートして追いつきます」

「おう。決まりだな」



 エドゥとは別行動となった。ナハトの捜索を任せるしかない。



 となると、俺、スコル、ハヴァマール、ルドミラ、テオドールで北の領地『エチェナグシア』へ行くことになるな。



 しかし、徒歩でいくには時間が掛かりすぎる。

 ドラゴンの使用ができないかテレサに聞いてみるが――現在は休眠期間で“利用禁止”となっていた。残念。


 残すは徒歩か。

 こうなったら歩いて行くしかないと諦めかけていると、テオドールが俺の肩に手を置いた。



「おいおい、ラスティ。この私を忘れていないか」

「テオドール。なにか移動手段が?」


「もちろんだ。私はモンスターテイマーでもあるのだぞ」

「お。ということは騎乗可能なモンスターがいるんだな」


「ああ、さっき店へ行った時に店長が困っていてね」



 詳しく聞くと、テオドールのペットショップに“凄いペット”が入荷したようだった。しかも、サイズの関係で帝国の外にいるらしい。


 大きいのか小さいのか解からないが……外ってことは大きいのか?



「大丈夫なのでしょうね、テオドール」



 怪訝(けげん)な表情でテオドールを見つめるルドミラ。妙に不安そうだ。



「私を信じろ。みんなを運ぶくらい余裕さ」



 自身満々だな。

 それじゃ、テオドールのペットに期待するとしよう。



 俺たちはレオポルド騎士団を去ることに。

 ルーシャスとテレサは、引き続き難民の対応をしていくようだ。そうだな、そうしてくれないと困る。


 そして、俺たちは原因を突き止めて黄金を止める。


 でなければ世界は黄金に染まって終わりだ。



 みんなと共に北門へ。

 抜けていくと、その先に“巨大”な何かが既にいた。



「わぁ~、あのデカイのはなんでしょう……?」



 その巨大生物を見上げるスコル。俺も一緒になって、この緑色のモンスターがなんであるか観察した。……解からん。なんだこれ。


 亀のようにも見えるが、あまりにデカい。いわゆる怪獣ってヤツだろうか。



「紹介しよう。彼は『アルケロン』。巨大亀さ」



[アルケロン]

[詳細]

 全長約40メートル級の亀。

 普段は海に棲息する。

 陸で生活することも可能。

 人間などが甲羅の上に乗り、移動可能である。

 移動速度は遅いが、一定の条件が揃うとバーサークモードになり高速化する。



「アルケロンというのか。でけえなぁ……」

「気に入ったかい、ラスティ」


「鈍いイメージだけど、歩くよりはマシか」

「移動速度は期待しないでくれ。けど、秘策があるから安心してくれ」



 ここはペット専門のテオドールに期待しょう。



 まずはアルケロンに乗り込まなければ――って、どうやって!?


 高すぎて登れる気がしないんだが。




「騎乗方法は?」

「良い質問だな、ラスティ。私の植物を使う」



 ポーション瓶を取り出すテオドールは、それを地面に投げつけていた。パリンと割れるポーション。

 途端に植物が現れ、(つる)がアルケロンに伸びた。それがハシゴになっていた。



「おぉ、凄いのだ。さすがテオドール!」



 ハヴァマールに褒めてもらえてよかったな、テオドール。本人も満更でもなさそうだった。



「ありがとう、ハヴァマール。では、レディファーストだ」



 ハヴァマールを先に行かせていた。

 次にスコル、ルドミラと……む?


 なんか、みんな止まってないか。



「どうした、ハヴァマール。先が(つか)えているぞ」

「こ、怖すぎるのだ」



「え」


「下が高くてこれ以上無理なのだああああ…………!」



 泣き喚くハヴァマール。言われてみれば、結構な高さがあるな。落ちたら大怪我だ。



「テオドール。ハシゴを登るのはキツイ」

「そうだったな。では、蔓を体に絡め、持ち上げていこう」



 プラン変更だと言って、テオドールは植物を操作。ハヴァマールの腰に蔓を巻き付けて持ち上げていた。これが一番安全だろうな。



「あ、そうだ。俺はジャンプするよ」

「本気かい、ラスティ」


「ああ。スコルを抱えていく」




 俺はスコルをお姫様抱っこ。

 きゃっと小さく驚くスコルは、俺の腕の中で小さくなっていた。



「……ラスティさん、恥ずかしいです」

「気にすんな。それより、ハイジャンプするから舌を噛まないよう、気をつけてな」

「は、はいっ」



 俺に抱きつくスコル。よし、このままジャンプ――は、届かないのでゲイルチュールから『サンダーボルト』を発動して、その反動を使っていく!


 地面に向け高火力で出力すると、その衝撃で見事に跳躍。

 亀の高さを遥かに超える高さまで来た。


 あとは着地するのみ!


 そんな間にもルドミラも追っておきた。



「私も跳んできました。この方が早いですからね」



 結果、ハヴァマールとテオドールのみが蔓で上昇することに。



 ついにアルケロンの甲羅の上に着地を果たした。



 いよいよエチェナグシアへ!

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