表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
黄金の聖女編(最終章甲)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

479/579

特殊状態異常を解除せよ!

『助けてくれぇ……』『痛いよぅ』『黄金だ。黄金の呪いだ……』『……世界は黄金によって終わるのか』『いったい、何が起きているんだよ』『エチェナグシアもアルベニスも終わりだ……』


 レオポルド騎士団の敷地内は騒然となっていた。

 おそらく、北の民が避難してきたのだろう。


 おじいさんやおばあさん、子供の体の一部が金色に染まっていた。

 ……こ、これは。



「ラスティさん、これって……」

「まさか人間すらも黄金にされるのか」



 ここに逃げ延びてきた人は、辛うじて人体の一部で済んでいるが――逃げ遅れた人は完全な黄金の像にされているってことか。


 なんてことだ。


 これは『状態異常』なのか?



「魔法スキルで治せないのでしょうか?」

「残念ですが、それは無理でしょうね、スコル様」

「エドゥさん……」


「これは特殊な状態異常。毒や麻痺(まひ)とはまるで異なるのです」



 ということは、ポーションとかアイテムでも回復不可能か。

 じゃあ、どうしたら治療できるんだ?


「教えてくれ、エドゥ。黄金は治せるのか?」

「解除方法は、その部位を切断するしか」



「「なッ」」



 俺もスコルも同時に驚いた。

 そんな物騒な方法しかないのかよ……!?


 おいおい、マジかよと動揺しているとエドゥは「冗談です」とつぶやいた。冗談かよッ! いや、笑えねえって。


 呆然と立ち尽くしていると、レオポルド騎士団の騎士がこっちへ来た。赤毛の女性騎士だ。



「陛下。わざわざご足労いただき、感謝します」



 彼女は胸に手を当て、丁寧な挨拶をした。


「君は?」

「私はテレサ。テレサ・ガルシアンと申します。聖騎士です」


「ふむ。もしかして君がこの人たちを?」

「はい。レイナルド伯爵の要請で、難民を受け入れています」


 なるほどね。伯爵は、レオポルド騎士団にも救援を要請していたわけか。当然と言えば当然か。

 まず頼る先は騎士団になるからな。


 けれど、伯爵曰くまだまだ避難してくる人は多いという。


 だから今、ストレルカとハヴァマールが島国ラルゴで受け入れるべく対応中なのだ。


 そうか、こんなに多くの人たちが困っているんだな。



「テレサだったな」

「はい」


「他にも黄金の被害者が?」


「ええ。主に北の領地ですが、東や西も増えつつあります」



 北だけではないのか。

 せめて人体から除去する方法だけでもあればいいのにな。


 俺にはそんな力はないしなぁ。



 ――いや、まてよ。



 俺はふと思い出した。


 以前、ハヴァマールが魔法解除のスキルを使っていたことを。



 あれは城塞都市コーラングレのループ魔法を解除する時に……そして、あのシックザールも使った恐ろしき魔法。


 あぁ、そうだ! ハヴァマールなら黄金を解除できるんじゃないか!?



「おい、エドゥ。ディスペルならどうだ!?」


「…………!」



 さすがのエドゥも想定外だったようで、珍しく目を見開いていた。



 俺は改めてディスペルについて説明。



[ディスペル]

[効果]

 あらゆる魔法スキルを解除・無効化する。

 1回の使用で膨大な魔力を消費する。

 一部特殊なスキルは解除・無効化できない場合がある。



「これならどうだ!」

「さすがラスティ様。まさかディスペルを思いつくとは」


「ハヴァマールが使っていたんでな。あとシックザールも」

「あぁ、そうでしたか。……ええ、ディスペルなら解除できるでしょう」


「マジか!」


「ただし、膨大な魔力を消費しますし、ハヴァマール様では一回が限度でしょう」

「そうなのか……」


「そこで考えました」


「……お?」


「魔力供給をすればいいのです!」

「魔力供給を!? そんなことが出来るのか?」


「できますよ」



 エドゥは、スコルを見つめた。



「……え」



 スコルは困惑していた。何事と。

 俺はスコルに聞いた。



「魔力供給できるのか?」

世界聖書(ウルガタ)なら、たぶん」



 そうだった。そういえば、世界聖書(ウルガタ)にあるじゃないか。魔力供給の力が。



[ソウルコンバージョン Lv.10]

[効果]

 体力・魔力を吸収、変換、供給可能。



 これだ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ