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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
皇帝編(最終章改)

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神器集め完了!! ドヴォルザーク帝国へ

 散りゆくドミネータードラゴン。妖刀テレジアのおかげで全滅する前に倒すことができた。……正直、テレジアの刀がなかったら無理だった。


「お疲れ様です」


 スコルが駆け寄ってきた。みんなも無事だった。……ふぅ、なんとか守れたな。


「ルサルカさんと母親は?」

「二人とも大丈夫ですよ。さきほどヒールをしておきましたから」

「ありがとう、スコル」


 俺は改めてルサルカさんに声を掛けた。


「大丈夫かい、ルサルカさん」

「助けていただき、ありがとうございました。自分もお母さまも救われました。ラスティさんのおかげです」


 ぺこぺこと何度も頭を下げるルサルカさん。いや、俺だけの力ではない。みんなの力がなければ救出は不可能だった。


「みんなにもお礼を言ってあげて」

「はい、そうします」

「あ、あとルサルカさんには悪いんだけど『聖戦』がまだ続いているんだ。君は“神器”の対象らしい。一緒についてきてくれないかな」


「もちろんです! ラスティさんの為ならなんだってします!」


 これでルサルカさんは問題なし。

 次にイズアールだ。

 彼は父親との再会に喜び、涙していた。



「父上……生きておられてよかった……」

「我が息子、イズアール。お前はエルフ族の誇りだ」

「そう言っていただけて嬉しく思います。ですが、ラスティの力なしでは父上を助けられませんでした」


「そうか、あのお方が」


 イズアールの父親は俺を見て微笑む。いい父親のようだな。さて、交渉するか。


「イズアール、話がある」

「分かっているよ、ラスティ。私も“神器”ということなのだろう」

「そうだ。君の力が必要だ」

「ああ、父上を救ってくれた大きな借りがある。返そうと思っても返しきれないほどのね」


 ついていくとイズアールは断言してくれた。これで二人目も問題なし。


 残るはオラトリオ(フス)だが、コイツに交渉不可能だろう。眠らせたまま連れていくしかない。


 これで神器は全てそろった。


 俺は聖戦のすべての条件を整え終えたのだ。……ここまで長かったな。



 城塞都市コーラングレを立つ前に、俺はリアン、ボルト、マインド、サカモトに挨拶をした。



「ありがとう、リアン」

「いや、こちらこそ楽しかった。ラスティ、君が皇帝だ」


 最後まで仮面をつけたままで素顔が分からなかったな。


「ボルト、じゃあな」

「我々はギルド『サラマンダー』として活動を続けます。またどこかで」


 そうだったな。唯一残ったギルド単位のメンバーたちだ。なかなかの強敵だった。

 思い出に浸りながらもマインドに視線を移す。


「島国ラルゴに興味あるの。そのうち行くね!」

「ああ、いつでも歓迎する」


 握手と約束を交わした。みんな来てくれるなら嬉しいな。そして最後にサカモトだ。



「異国のことまた教えてくれないか」

「承知した。だが、その前に貴殿の島へ行こうと思う」

「ぜひ来てくれ」



 ギルド『サラマンダー』と別れた。あっさりとしていたが、これでいい。彼らはきっと俺の『ラルゴ』に来てくれるはずだから――。



 あとはグランツだが……反応はなかった。一応、殺さない程度に手加減したつもりだったんだが。



「――それでは帝国へ戻ります。みなさん転移しますよ」



 エドゥがそう声を掛けてきた。みんな集まってきた。もうこの場所に用はない。ドヴォルザーク帝国へ戻り『聖戦』を終わらせる。



「頼んだ、エドゥ」

「では、グロリアステレポート!」



 ◆



 転移の中で俺は“声”を聞いた気がした。



『――ラスティ。お前は……“魔王”……だ』



 誰の声だ?

 誰が俺に語り掛けている?


 やめろ、俺は魔王なんかじゃない。

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