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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
皇帝編(最終章改)

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最強ギルドの襲来と激戦!!

 雷電を帯びるシグチュールを振るう。

 この刃ならば相手を戦闘不能にできる。なにも殺す必要はない。電気でビリビリにして気絶させればいいのさ。



「――――ぐおッ!?」



 その場に倒れる重戦士の男。

 大きな斧が転がっていく。

 また一人敵を倒した。

 この聖戦に生き残っただけあり、戦闘レベルは高い。しかし、俺の敵ではなかった。

 それに、イズアールの剣の腕も凄まじかった。

 彼は剣を鞘から抜かず、そのままの状態で聖戦参加者たちを排除していた。


 だが俺は驚かなかった。

 イズアールは、あの聖騎士であるアルフレッドと互角に戦っていたからな。



「あと四人だ。畳みかける……!」



 六人は排除できた。

 残る四人はさすがに今までの奴らと違う。ギルドらしく、チームとしての連携が取れている。

 前衛に仮面の騎士と近接タイプの聖職者(プリースト)。後衛に刀を矢にする弓使いと目隠しをした魔法使い。彼らはかなり手ごわい。


 俺はまず、前衛の騎士と剣を交えていこうとした――が。



『グンッ……!』



 そんな鈍い音がして、俺のシグチュールが弾かれた。

 俺の“剣”が裁かれた!?



「……油断しましたね、ラスティ」



 接近タイプの聖職者(プリースト)鈍器(メイス)を使っていた。……マジかよ! こいつ、ただのプリーストではないなッ!


「な、何者だ!」

「私はドヴォルザーク帝国の聖央教会に所属するボルトと申します。ご覧の通り、接近戦を得意とする……ちょっと変わったプリーストなのですよ」


 不敵に笑うボルトは、素早い動きでメイスで攻撃してくる。

 俺はその物理攻撃を剣で受け止めた。


 シグチュールに衝撃が伝わり、震えた。


 こ、こいつ……筋力に極振りしていやがるな……! なんてパワーだ。鍛え抜かれた馬鹿力だぞ、これは。



「……くッ!」

「さすがのあなたも、私の攻撃を受けてタダでは済まないですよ」


「プリーストなのに正直、ビビったよ。でも、お前の攻撃は重いだけだ」


 地面から無人島開発スキルで『ハシゴ』を生成して、それを伸ばしてボルトにぶつけた。



「なに……!? ぐあああああッ!!」



 さらにシグチュールを向ける。

 しかし、そこで騎士の邪魔が入った。



「そこまでにしてもらおうか」

「いつの間に!」



 イズアールは拘束魔法にやられ、地面に倒れていた。



「すまん、ラスティ。私と相手三人では無理だ」



 しまった。騎士と弓使い、魔法使いはイズアールを狙ったのか。俺ではなく、あえてイズアールを。

 きっと俺をひとりにする為だ。

 最初にイズアールを本気で潰しておけば、あとは残った俺をジワジワなぶり殺しというわけだ。



「分かった。そこで待っていてくれ」



 あとで助ける。今は隙がなくて無理だ。



「おいおい、ラスティ。こっちは四人だ。そっちは一人……もう無理だろ」



 仮面の騎士がそう言った。

 俺一人では確かに厳しい状況となった。相手はやり手。しかも、まだ弓使いと魔法使いの実力が分かっていない。


 弓使いに関しては矢の代わりに刀を使う、トンデモお姉さんだ。


 魔法使いの方は目隠しのせいで、性別が分かりづらい。少なくとも人間の魔法使いではるようだが……。



「やってみなきゃ分からないさ」



 諦めるつもりはない。

 ここで背を向ければ、イズアールを奪われるし。

 それに、この城塞都市に眠る神器もアイツ等の手の中。


 となれば、あとはルサルカさんを探し出されれば終わりだ。

 そうはさせない。


 まずは前衛を潰す。それしかない。

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