表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
開発編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/579

聖騎士②

 ヨハネスは豪華な装飾がなされている『レイピア』を抜いた。そうだった、そういえば、速さを重視する為だとか言っていたな。


 こちらもゲイルチュールを向け、警戒した。ヨハネスの力は、一度見ている。それに、数々の活躍も耳にしている。甘く見れば、こちらがやられる。



「スコル、お前は家に戻れ」

「で、でも……」

「裸のままだろ、風邪を引く」

「分かりました。着替えたら直ぐに戻ります」



 家の中へ戻っていくスコルを見守り、俺はヨハネスと対峙する。



「この私に勝てると思っているのか、ラスティ」

「さぁな。対人は今日が初めてだ。やってみなくちゃ分からん」


「……そう、お前は実戦経験がない。だから弱い! その手足を痛めつけ、動けなくしてやる。そして、帝国へ連れ帰ってやる」



 地面を強く踏み、ヨハネスはレイピアを向けてくる。……なんてスピードだ! もう目の前に……ゲイルチュールで防御(ガード)しなければ……!


 ダメだ、間に合わない!

 あまりの速さに対応しれきない。


 防衛設備で対応しようとした時だった。いきなり、レイピアが弾かれ、ヨハネスの体さえも宙を舞っていた。


 ……なんだ、何が起きた?



 状況を把握していると、別の騎士が倒れていた。いつの間にかやられているじゃないか。ヨハネスは、なんとか地面に着地し、驚いていた。



「じゃ、邪魔が入った……誰だ!」



 土埃(つちぼこり)の中に誰かいる。

 あの影は……なッ!!



「アルフレッド……!」

「助けに参りました、ぼっちゃん」



 その手には、敵から奪った剣が握られていた。そうか、あの倒れている騎士を倒したのはアルフレッドか。……助かったぜ。



「あ、貴方様は……アルフレッド・スナイダー卿では……!」



 顔面蒼白でがくがく、ぶるぶる震えるヨハネス。あの男が、そこまで怯える相手なのか、アルフレッドは。



「いかにも。だが、私は皇帝陛下ではなく、ラスティ・ヴァーミリオン様に仕える執事。主をお守りするためならば、元部下であろうと倒す」



 凄まじい手捌(てさば)きで剣を構えるアルフレッドは、独特な構えでヨハネスを(たか)のように睨む。……カッコイイな。



「……くッ」



 アルフレッドの存在に弱腰になるヨハネス。おいおい、あんな威勢を張っていたくせに、ビビりすぎだろう。アルフレッドは、そんなにヤベェのか。俺は戦うところを見た事がないから、実力が分からないけど……。



「どうしますかな」

「……参った」



 レイピアを地面に放り投げ、手を上げるヨハネスは降参した。……は? はぁ!? 嘘だろ。どうして、そんなアッサリ負けを認めるんだ。



「お、おい……ヨハネス、素直に帝国へ帰るんだな」

「……ああ、スナイダー卿を相手に挑むなど無謀の極み。彼が現れた瞬間から、敗北は決定した。私は早々に立ち去ろう」


 ヨハネスは、落ちている騎士を拾い上げ、浜辺を目指す。そっちにも倒れているはずだ。まあ、さすがの俺も丸腰の相手を背中から切りつける真似はしない。


 てか、アルフレッドがここまで強敵認定されているとはな。俺はそんな凄い男を執事にしているのか。知らなかったな。


「ヨハネス! 親父に伝えておけ、俺は何とか生きてるってな!」


「……分かった。だが、ラスティ……ドヴォルザーク帝国はお前を諦めないだろう。次は騎士団長が来てもおかしくはない! 覚悟しておくんだな、ちくしょおおおお……!!」



 ちくしょうって……。

 めっちゃ悔しがってるな。


 それにしても『騎士団長』か。

 一度も会った事はないし、当然、顔も知らない。この島を知られてしまった以上は今後、攻めて来るだろうな。


 島の強化を急がねば……!

面白い・続きが読みたいと感じましたら

↓にある★★★★★を押していただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 家をトゲトゲで囲ったのに聖騎士は入れるの?温泉でゴブリンに襲われたのに温泉だけ囲ってない感じ? 海の近くに家はあるんですか?聖騎士って鎧着てないんですかね?もしくは隠密スキル的なのが使…
[一言] 疑問書いてる人いますが無罪はあり得ないかな 戦力なかったら連れ去ってた訳ですよね?そんな戦力も余裕もないとおもうのですが・・主人公が神に愛されてるご都合主義作品ならまずキーワードにご都合主義…
[気になる点] …アルフレッドはバカネの奴を折檻せず見逃して良かったのかな?…だってアイツ、ラスティへの障害未遂だし…それに裸の女を人質にとった騎士の風上にもおけん奴だし、手打ちとしてバカネに拳骨ぐら…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ