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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
皇帝編(最終章改)

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ドラゴン騎乗スキル『ドラゴンマインド』

 レオポルド騎士団に到着。

 シベリウスが仲介してくれたおかげで、あっさりとドラゴンを借りることができた。


 飼育しているドラゴン使いの騎士が詳しい説明をしてくれた。



「俺の名はアルトゥール。この『シャイネンドラゴン』の飼育担当だ」



 あの白い竜がシャイネンドラゴンか――って、まて!


 あのドラゴン、見覚えがありすぎるぞ!


 俺の無人島開発スキルで設置できる“防衛ドラゴン”じゃないか。



「あれ、ラスティさん。あのドラゴンさんって……」

「あ、ああ。スコルも気づいたか」



 そうだ、間違いない。

 あの凛々しく美しいドラゴンは、島国ラルゴにもいた。島を守ってくれる守護竜でもあった。

 けれど――そうだ。


 以前、ブラックエンペラードラゴンに襲われて……その時、ラルゴにいたシャイネンドラゴンは殺されてしまったんだ。


 思えば悪いことをしてしまった。



「どうかしましたか?」



 アルトゥールが少し困った顔をしていた。



「いや、すまない。話を続けてくれ」

「分かりました。シャイネンドラゴンは温厚で友好的です。敬意さえ払えばこちらの気持ちに答えてくれるのです」


「へえ、そうなんだな」


「仲間意識も高く、同族が殺されるとその人の顔を覚え――復讐するまで追い回す特性があります」



 へ、へぇ……。鳥類系モンスターのヤタガラスみたいなヤツだったんだな。

 妙に焦るが、でもまて。島国ラルゴの時はブラックエンペラードラゴンの奇襲のせいなんだ。許してくれ……! ちゃんと弔ったし。


「そ、それはいいから。何人乗れるんだ?」

「最大四名ですね」

「なら、丁度いいな。俺、スコル、ハヴァマール、ストレルカ……っと」


「騎乗スキルはお持ちです?」

「ん? 騎乗スキル?」


「ええ、ドラゴンの場合は騎乗スキル『ドラゴンマインド』を習得しなければなりません」



[ドラゴンマインド]

[効果]

 ドラゴンと心を通わすためのスキル。

 全ドラゴン族に有効。

 (一部特殊なドラゴンは除く)

 このスキルがなければ、ドラゴンを操ることはできない。

 また『飛翔』にも必要なスキル。

 ドラゴンの飛翔時間を伸ばす効果もある。

 ドラゴンの移動速度を向上する。



「こ、こんなスキルがあったとは、知らなかったぞ」


 となるとドラゴンを操れる者は、この騎士アルトゥールだけか。その場合、ひとり置いていくことになるが……いや、それはありえない。

 けれど、どうしたものか。

 俺はそんなスキルを持ち合わせちゃいない。


 当然、聖女であるスコルも。

 どちらかといえば魔法使い系のハヴァマールも、そして、ストレルカも持ち合わせていないだろう。


 困り果てていると、ハヴァマールが手を挙げた。



「兄上、なにをチンタラしているのだ。この余がシャイネンドラゴンを操ってみせようぞ!」


「いや、けど……ドラゴンマインドがないと……」

「あるぞ」


「え?」


「だから、あるのだ。ドラゴンマインド」


「え!?」



 俺は耳を疑った。

 ハヴァマールが騎乗スキル『ドラゴンマインド』を持っているだとー!? 意外すぎて頭が混乱したぞ。



「す、凄いです。ハヴァマールさん!」

「スコル、余はこれでも古代から生きる雷神そのものなのだ。まぁ、本当はサンダードラゴンの相手の方が得意なのだが、シャイネンドラゴンも親戚みたいなものなのだ」



 いや、まさかドラゴンマインドを習得していたとは予想外だった。



「わたくしも驚きました。ハヴァマールさんって猫耳なのに凄いです」

「ちょ、ストレルカ。猫耳は関係ないのだ!?」


 妙に照れるハヴァマール。

 けど、これで活路は開けた。


 四人でメテオドラゴン討伐へ行けるぞ!!



「よし、ハヴァマール。お前にドラゴンを操ってもらう。いいな?」

「任せるのだ。みんなを無事に運んで見せるのだ!!」



 ハヴァマールの目は本気だ。

 大丈夫だ。我が妹なら、きっと俺たちを運んでくれる。信じているからな。


 アルトゥールから、シャイネンドラゴン一体をレンタル。


 これで飛んでいけるぞ――!

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