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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
聖者編(続々・最終章)

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光と闇の攻防

「聖者だと……!?」


 トルクァートがセインに対して驚いていた。

 いや、俺もビックリしたけどな。

 まさかセインが聖者だとは。


 でも、この気配は今までとは違う。スコルと似た神聖なオーラを感じる。



「ラスティさん、僕があの男を止めます!!」

「分かった。でも無理はするな!」

「大丈夫です。勝てる気がするんです!」


 剣を抜き、セインは物凄い勢いで突っ込んでいく。

 トルクァートは必死に闇を繰り出し抵抗するが、圧倒的な聖属性の前に太刀打ちできないでいた。



「――ば、馬鹿な!!」

「くらえ!!」



 斬撃がトルクァートに届くが、ダークシールドで防御していた。しかし、激しい聖属性攻撃の前に防御は無意味だった。



「がはああああああああ……」



 地面に転がっていくトルクァート。

 ついにダメージが通った。



「よくやった、セイン!!」

「ありがとうございます、ラスティ様!」



 これは凄いぞ。あの鉄壁の防御を打ち破った。このまま押し切れば……!



「……フ、フハハ……」

「「なに!?」」



 血塗れのまま立ち上がるトルクァート。な、なんだコイツ! あの深手で立ち上がるのか!



「痛かったぞ……今のは痛かったぞおおおおおおお!!!!」



 トルクァートは怒り、叫ぶと闇を何度も放出した。く、くそっ! 闇雲にやりやがって、スコルに当たったら許さんぞ。



「……くっ!」

「セイン、とか言ったな。ハーフエルフの分際でこの私に歯向かうか!」

「そうさせてもらいます!! あなたがボロディンに君臨する限り、国に未来はないのだから!」


 思いっきり踏み込んで加速するセインは、剣を振るっていく。けれど、トルクァートも闇から剣を作り、激しく抵抗した。

 野郎、剣も作り出せるのか。

 ダークエルフの魔法スキルは、かなり高度のようだ。


 俺はこの隙にスコルを救出しようとしたが、別の場所からオークマザーが召喚されて現れた。



「な!! トルクァート、お前……オークを飼っているのか!!」

「そうです。私のダークエルフとしての力ですよ。闇の者は闇のモンスターを従える。魔王ドヴォルザークがそうであったように!」


「なんだと!!」


「知らなかったのですね、ラスティ。魔王ドヴォルザークは、もともとダークエルフ。ですが、彼は種族をも超越した『魔王』となった。魔の王とは、そういうことなのです」



 魔王ドヴォルザークにそんな秘密があったとはな。でも、奴はもう俺が倒した。けど、このトルクァートが第二の魔王となるのなら、俺はヤツを倒す!


 ヴェラチュールを振るい、俺はオークマザーを排除していく。



『ギャアアアアアアアアアア!!』



 もうコイツ等は俺の敵ではない。



「ちっ、役立たずですね」

「よそ見をするな、トルクァート!!」

「おっと、そうでした。セイン、お前のようなハーフエルフはこの世にいらない。消えなさい!! ダークストライク!!」



 闇の波動を放ち、セインは吹き飛ばされた。



「ぐあああああああああああああああああああ……!!!」

「セイン!!」



 とんでもない闇のエネルギーだった。

 くそっ、ユーモレスク宮殿が半壊してしまったぞ。

 なんてヤツだ。



「所詮、セインは半端者。聖者であったとしても私の敵ではなかった」

「トルクァート、おまえ!!」

「さあ、残るはラスティ。お前だけだ。お前を殺し……スコルを我が妻とします」

「ふざけるなああああああああああ!!!」



 俺は右手に聖槍・グングニルを生成した。

 この一撃にかける……!

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