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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
神々の黄昏編(最終章)

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凶悪マーダースライム出現!

 シベリウスに俺のこと、島のこと、神聖王国ガブリエルとの対立を話した。


「――というわけさ」

「マジかよ。ていうか、初めて聞いたわ!!」


 取り乱すシベリウスは、頭を抱えていた。


「話さなくて悪かったな」

「いや、いいけどさ。じゃあ、口調も変えた方がいいかな」

「ん? 口調?」


「前に別れた後に騎士団長に聞いたんだよ。お前がもう第三皇子ではないってな。だから、一般人として……親友として接していたわけさ。

 皇帝になるかもっていうのも未だに信じられないよ」


「ああ、敬語はいいよ。堅苦しいし」

「そうか。言っておくけど僕はラスティ、君の味方だからな」



 なんだか念を押された。

 でもいいか、コイツとは長い付き合いなのだから。



「あのあの、ラスティさん。これからどうしましょうか?」



 俺の服を引っ張るスコル。

 みんなも俺の指示を待っているようだった。この場所に留まっていても仕方がないな。


「あのラファエルという男が去った方角へ行ってみよう」



 方針を口にすると、ストレルカが納得してくれた。



「そうですね。あの男の向かう方向にニールセンがいるでしょう」

「ああ、俺が先頭を行く。みんなはついてきてくれ」



 荒れ果てた大地を突き進む。

 空気は淀んでいるんし、視界もそれほど良いわけではない。まるで魔界みたいだ。


 ここが帝国とは思えないほどに風景が変わってしまっている。


 いったい、なにをしたらこんな地獄になってしまうんだ……?



 * * *



 先へ進めば進むほどモンスターも出現した。そういえば、この辺りは本来は荒野フィールドか。


 アルフレッドに聞いたことがある。


 帝国の国境には、かなり強いモンスターが生息しているとか。だから、聖騎士を常駐させて討伐させているって。でも今は戦時中だ。そんなことをしている暇はないから、モンスターがうろついているはず。


 気を付けないとな。



「ちょ、兄上! なにか出てきたのだ!!」



 言ったそばからハヴァマールが叫んだ。モンスターが出たらしい。


 目の前に現れたのは、マーダースライムだ。全身がドス黒で武器に大きなハサミを持つ。赤色で不気味だ。



 [マーダースライム]

 [属性:闇]

 [種族:念]

 [詳細]

  殺人スライム。

  掃除屋とも名高い、最強種のスライム。凶器のハサミは『ブルート』。非常に高い念属性攻撃力を持つ。武器は破壊できない。



 なんてこった、これは厄介なモンスターが現れた。



「ラスティ様。ここはわたくしもサポートいたします! オケアノス、アクアナイトを召喚しなさい!」



 手を翳すストレルカは、場にアクアナイトを三体召喚した。本来なら、三十、五十は余裕で出せるアクアナイトだが、今はこれが精一杯だろうな。

 島国を守るために、向こうでも召喚中だからな。


 水の塊の人型が現れ、水属性の剣を構えた。


 まずは様子見でアクアナイトに任せてみよう。


「ストレルカ、頼んだ」

「ありがとうございます。では、お行きなさい……アクアナイトたち!」


 命令を下すストレルカ。

 それに従うアクアナイトは、素早い動きでマーダースライムへ接近した。……なんて俊敏なんだ。


 アクアナイトの移動速度は、馬を超えているのか。


 マーダースライムに接近するアクアナイトは、アクアソードを振るって敵にダメージを与えた。


 おお、これはやったか……!?


 そう思ったのも束の間。


 マーダースライムのハサミが襲い掛かり、アクアナイトは真っ二つに切断されてしまった。って、ウソ~?!



「え……わたくしのアクアナイトが!! そんな!!」



 驚愕するストレルカは、その場にへたりこんだ。そりゃ、ショックだろうな。自慢の召喚モンスターが一撃でやれるとかさ。



「仕方ない。こうなったら俺が……」

「僕も手伝う。いい加減に案山子になるのも飽きた」

「シベリウス……おう。一緒に戦おう。スコルやエドゥ、ハヴァマールも力を貸してくれ!」



「「「おお~~~ッ!!!」」」



 あのマーダースライムを足して前進する!

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