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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
神々の黄昏編(最終章)

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体力と魔力大幅回復『ドラゴンフルーツ』

 ゆっくりした後、ディナーに招かれたので向かった。

 まさか、お城の屋上で食事なんて、これは驚いた。


「あ、兄上……グラズノフ共和国の夜景なのだ」

「ああ……。これを眺めながらご飯だなんて、すげぇな」


 スコルやみんなも感動していた。


「今日は、国を救ってくれたお礼だから、特別さ」

「ブレア、ここまでしてくれるなんて……いいのか?」

「気にすることはない。これから同盟も組むのだから、そのパーティと思ってくれ」


「ありがとう。俺からも改めて同盟をお願いしたい」

「もちろんだ。よろしく」


 がっちり握手を交わし、ここに同盟は果たされた。

 建国してそれほど経たずに、この共和国と同盟を結べたことはでかい。


 いや、固いことはいいな。


 それよりも食事だ。

 長テーブルには、豪華な料理が山盛りだった。お皿に盛りつけられている肉や魚、野菜やフルーツ盛り。


「このフルーツは珍しいですね」


 ストレルカは、炎のような真っ赤な果実に目を奪われていた。……俺もあれは初めて見るな。


「あぁ、それは“ドラゴンフルーツ”だ。高い回復力を持ち、魔力源にもなる万能の果物だ。珍品でなかなか入手できないんだよ」


 ブレアがそう説明してくれた。


「わぁ……これがドラゴンフルーツ。滅多にお目に掛かれないので驚きました」

「ストレルカですら見るのは初めてなんだ。俺もだけど」


「ええ、これは中々流通しておりませんから」



 詳細を見せてもらった。



 [ドラゴンフルーツ]

 [効果]

  非常に珍しい果実。入手困難。食べた者の体力と魔力を大幅に回復する。エリクサーシリーズの材料にもなる。


  摂取後、一時間ほど幸運値を大幅にアップする。



「これがドラゴンフルーツの効果なんだ。すげえな」

「特別大サービスだよ、ラスティ。ぜひ、食べてくれ」

「ありがとう」



 わいわいと食事が進んでいく。

 こんなに賑やかなのは久しぶりだ。

 肉も魚も美味すぎる。


 肉はおそらく、ドラゴンの肉かな。魚もドラゴンフィッシュ。って、なんだかドラゴン盛りだな。



「エドゥは黙々と食べてるな」

「さきほどテレポートしすぎてお腹ペコペコでしたので」

「なるほど、魔力を大量に消費したもんな。今のうち食べておけ」

「はいっ。全部食べちゃいます」


 ガツガツと食べまくるエドゥ。

 もしかして、エドゥって大食らいなのか……!? 物凄い勢いで食ってるな。



「…………す、すご」



 スコルがびっくりしている。

 それほど魔力を消費したんだろうな。

 という俺も戦い過ぎて空腹だった。


 よく味わって肉を貪る。



「うまぁ。スコル、この肉も食べておけ」

「ありがとうございます。……うん、美味しい」



 食べさせると、スコルは幸せそうな笑みを浮かべた。……可愛い。


 すると、ハヴァマールやストレルカ、エドゥがこちらを見て「自分にも食べさせて!」と要求してきた。



「み、みんなに!?」


「……オホン。ラスティ、わ、私にも……」


「ブレアにもぉ!?」



 マジかぁー!!

 みんなに食べさせなきゃならんのかよぉ……。


 そんな中、屋上にやってくる将軍の姿があった。あのごっつい鎧に身を纏っているのは、マーカス将軍だ。



「やあやあ、ラスティ殿」

「マーカス将軍。これほどのパーティを持て成していただけるとは」

「国を救った英雄には当然のことなので。それより、私も同席してもいいですかな」

「もちろんですよ、マーカス将軍」

「では、一杯やりましょう」

「あぁ、残念ですが、俺はまだ十六歳です」

「なんとお若い。では、ドラゴンジュースで一杯」


 どうやら、ドラゴンジュースはただの炭酸らしい。それならいいか。せっかくの席だからな。


「では無礼講で」

「そうですな。では、今後の未来に」

「世界の為に」



 全員で乾杯をした。

 それからはお祭り騒ぎとなって――とんでもないことになってしまった……!

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