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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
開発編

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洞窟ダンジョン?

 アルフレッドに『たいまつ』を任せた。ちゃんとしたアイテムのようで、その詳細を見て取れた。



 [たいまつ]

 [効果]

  明かりを灯すには『火』が必要。

  周囲を照らす。

  持続時間:1時間



 よし、これで先へ進める。

 先頭をアルフレッドに任せ、俺はその後ろを、更に後ろにスコルを歩かせた。未知の領域を歩くというのは、それだけで緊張感があるな。そのせいか、スコルが俺の(そで)を摘まむ。



「どうした、スコル」

「……こ、怖いんです」



 捨てられた子犬のように小刻みに震え、表情も不安でいっぱいだった。こうされると守ってあげたくなる。



「どうせなら抱きついてくれよ」

「なッ……!」



 スコルは顔を真っ赤にしてしまう。冗談で言ったつもりが、良い反応だな。もしかしたら、純情なのか。可愛いところもあるものだなと、俺もちょっと照れていると――前を歩くアルフレッドが足を止めた。



「どうした、アルフレッド」

「ラスティ様、この先に只ならぬ気配を感じます。これはモンスターの類で間違いないでしょう。ですが……」


「ですが?」


「これはあまりに(おぞ)ましい」



 どうして分かるんだと、俺は説明を求めた。するとアルフレッドには、モンスターの気配を感知できる高レベル冒険者的な能力(スキル)があると判明した。何気に凄いな。



 [気配感知]

 [補助スキル]

 [効果]

  モンスターの気配を感知できる。スキルレベルによって感知できるモンスターの種類が変化する。また、有効範囲も広くなる。このスキルは、ボスモンスターにも有効。



 なるほどなあ、こりゃ便利だ。

 さすが聖騎士。

 俺ももっとスキルが欲しいところだが。



 とにかく、アルフレッドを下がらせた。スコルを守ってもらう。俺は先頭に立ち、出てくるであろうモンスターを迎え撃つ。



 ゆっくりと闇の中を進むと――




『――グルゥゥゥゥッ…………!!!』




 なんかヤバそうな唸り声が聞こえた。


 マジかよ!!


 本当にモンスターがいやがった。



 しかもかなり巨体(デカイ)と見た。

 つまりなんだ、この『洞窟』はダンジョンではなく、モンスターの巣だったわけか! 驚いていると、奥からズシン、ズシンと足音が響く。



 やべぇ……なにか出てくるぞ。




「アルフレッド、スコル、下がれ!!」



「了解です、ラスティ様。参りましょう、スコル様」

「え、ええ……」



 二人とも引き返していく。俺はモンスターと対峙(たいじ)。てか、これはボスモンスターだろう。さすがの俺でも分かる。やがて鋭い眼光が現れた。赤くギラギラと光り、そのギョロっとした眼が俺を睨む。


 おっかねぇ……。足がガクガク震える。こんな巨大なのが無人島に()んでいたとはな。大きな洞窟で良かった。なんとか戦える。けれど、これは勝てるのか……?



 まだ見えぬ全貌。

 正体不明のモンスター。



 コイツはいったい、何なんだ!!

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