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無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ 【コミカライズ企画進行中】  作者: 桜井正宗
開国編

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聖騎士の妹

「ストレルカね。貴女、よくまあ……表に顔を出せるわね」


 貴族令嬢の中でも威圧感のあるリーダー的な女性がストレルカに猛接近。なんだ、あの豪華なドレス。腰まで伸びる金髪の髪もキラキラしてるな。


「はい? なんのことですか」

「貴女、ヨハネスお兄様を捨てたそうですね。そのせいで家を追い出されたとか」


 捨てたっていうか、強制的なお見合いだ。ストレルカは望んでいなかった。……ん、ていうか、お兄様(・・・)!? あの金髪の女性はまさか……!


「そうですけど、それが何か」

「やっぱりね。ヨハネスは、我が兄よ! よくもお兄様を酷い目に!」


 いきなり手を挙げ、金髪の女はストレルカの頬を強く叩いた。空気が振動するような音が響き渡り、最上階内が静まる。おいおい、やりすぎた。つーか、俺の仲間に何してんだよ。

 スコルが俺の袖を引っ張ってくる。


「ラスティさん、ストレルカさんが大変です!」

「任せろ」


 腕を(まく)って助けに行こうとすると、あの女は今度は足でゲシゲシとストレルカを踏みつけた。しかも、取り巻きも一緒になって……あの下品な女ども許さん!!


 これだから、帝国のヤツは!!



「この、この、この!! ストレルカ、お前を許さない!! その無駄に可愛い顔をズタズタにしてやるッ」


 今度は、食事用のナイフを取り出して――ストレルカの顔を傷つけようとしていた。



「ラ、ラスティ様……わたくし」



 ストレルカは、涙をポロポロ流して俺に助けを求めていた。ああ、今助ける! 俺は『無人島開発スキル』の落石を使った。



 [落石][Lv.10]

 [防衛スキル]

 [効果]

  敵の頭上に『石』あるいは『岩』を任意で1個~最大10個まで落とす。ダメージは、スキルレベルによって変化する。無人島開発スキルを習得している場合は任意発動も可能。この石あるいは岩は、破壊可能。


 Level.1 :物理ダメージ 1000%

 Level.2 :物理ダメージ 2000%

 Level.3 :物理ダメージ 3000%

 Level.4 :物理ダメージ 4000%

 Level.5 :物理ダメージ 5000%

 Level.6 :物理ダメージ 6000%

 Level.7 :物理ダメージ 7000%

 Level.8 :物理ダメージ 8000%

 Level.9 :物理ダメージ 9000%

 Level.10 :物理ダメージ 10000%



 天上の何もないところから大きな石が複数個落下。あの女共の頭上に降らせた。拳ほどある大きな石が女達を埋もれさせ、床にたたきつけた。



「な、な、なんで岩がああああ、ぎゃああああ!!」「う、うそぉぉお、なんでええ……! うあぁぁぁあ!!」「きゃ、きゃあああ!! ちょ、なんなのこれ!!」



 周りの客も何事かと集まって来て大騒ぎになってきた。こりゃいかんな。飯どころじゃなくなった。それに、ストレルカを貴族令嬢たちから遠ざけないと。


 ……って、逃げ出したよ。

 なんだ、反撃なしの威勢だけか。



「スコル、ストレルカの治癒を頼む」

「はい、今ヒールを施しています」



 すでにスコルは治癒魔法を発動。

 ストレルカの傷が癒えていく。

 良かった、もし顔を傷つけられていたら、一生ものの傷だっただろう。あの女共、最低最悪だな。


 いくらヨハネスを振ったからって、そりゃないだろ。まあ、ヨハネスの妹らしいけどさ、そこまでやるか。


「ごめんな、ストレルカ」

「いえ、わたくしも突然のことだったので対処のしようがなくて……。でも、助けていただいて嬉しかったです」


 家を追い出され、元婚約者の妹から嫌がらせを受け……散々すぎて、ストレルカが不憫(ふびん)だ。俺がしっかりしないとな。



「これで治癒は完了です」

「ナイスだ、スコル。頭を撫でてやろうか」

「えっ……ひ、人前で恥ずかしいですよぉ」


 俺はなんとくスコルを撫でた。問答無用で撫でた。恥ずかしがって逃げようとするけど、それでも撫でた。


「スコル、ありがとな」

「ふにゃぁ……ラスティさん、そ、それはぁ……えへへ」


 (とろ)けてしまうスコルを見届けて、俺はストレルカを起こした。


「さあ、飯にしようか」

「ありがとうございました、ラスティ様。でも、わたくしがいてはご迷惑ですよね」

「そんな事はない。俺にはキミが必要だ。ていうか、ストレルカがいないと島に帰れないし、それに、大切な仲間だからな」


 ストレルカの頭もポンポンした。

 すると、涙こそボロボロ流していたけど落ち着いてくれたようで、笑顔で俺の手を取ってくれた。さあ、気を取り直して晩飯だ。

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