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ゲームに出てこないのに美形なのはなんで?  作者: 妖狐
改変した舞台
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エルドラド24

授業の準備のため資料室に私は来ていた。

「いつも通りでいいのかなー?」

特に気にせず資料を準備していたが、よく考えると今日からはエスズ達がいるためそれでいいのかと悩んでしまっていた。

「一応これも持っていくか。」

積まれた資料の上にもう1冊追加する。

「よし、これでいいでしょう。」

資料を持ってきた箱に入れて浮かべる。

「あっ、先生。」

教室に向かって歩いていると、そう言って私を呼ぶ生徒がいた。

「ん?何か?」

「いや、次うちのクラスでしたよね?」

私の横に来たマーク。一人でいる時は普通なんだけどなと思いながら話しかける。

「そうだね。今年初めての私の授業だけど、マークは大丈夫?」

「多分大丈夫だと思います。先生に言われたことは全て理解してますから。」

「あはは、流石は学院1位の知識を持ってるだけあるね。じゃあ期待しちゃおうかな?」

カナリアに付いてくれたマークは学院で一番の知識を持っている優秀な生徒だ。分野問わず少し難しい程度のことはマークに聞けば分かると言われるほどに知識が豊富だ。

「学院1位っと言っても知識だけです。力の制御やより専門的な知識は先生方には敵いません。」

「そりゃそうよ。私含めここの先生になってる時点で国1番の実力者だって認められてるようなもんだし。そういう例外とは比べても病むだけよ?」

そう言って笑う私に少し残念そうな顔をしたマーク。

「そんな顔しないの。国1番になるために今は先生についてるんだから。絶対なれるよ。」

マークの背中をポンッと叩く。

「じゃあ先教室行ってるよ。何か用あったんでしょ?」

「あっ、そうでした。」

マークは自分の教室とは反対方向に向かっていたのでそう言ってあげる。マークもその事を思い出したようでサッと頭を下げて走っていった。

「ふふ。」

離れていくマークを見送ると私は目的地の教室まで歩き始めた。

「はーい、そろそろ席付きなよー。」

教室に入りながらそう言うと、ガヤガヤしていた生徒たちがサッと静かになり席に着いた。

「相変わらず動きが早いねー。流石はコーネリアス先生のクラス。」

マークの指導先生であるコーネリアスは元々騎士だった先生だ。そのため上下関係や礼儀にはしっかりと指導している。

「気楽にしていいよ。知っての通り私あんまりキッチリした空気好きじゃないからさ。」

そう言うと再びガヤガヤとした教室に戻った。

「サリス先生。」

マークが教室に戻ってきてすぐに私にそう声をかけてきた。

「ん?これは?」

マークが持っていた資料を渡してきた。

「コーネリアス先生からです。あと伝言で『貴方なら最適でしょう?』だそうです。」

資料を捲ってみてコーネリアス先生からの伝言の意味が理解できた。

「確かに私が最適かもね。」

持ってきた資料の1番上にコーネリアス先生からの資料をのせる。

「さて、それじゃあ授業始めようか。」

教室を見渡しながらそう言うと一斉に私に視線が集まった。

「さっきコーネリアス先生からひとつ資料もらったからこれやってから授業始めるね。」

資料を机の上に置き、その上に三角錐の形をした氷をのせる。

「まぁ、見てもらえばわかるけど私や私のクラスの子達みたいな全身、または体の一部を自身の扱う力の色に変えることが出来る人への対処法だね。」

空中に映し出される資料を見せながら説明をし始めた。

「みんなは誰かを護る仕事や役目に付くと思うからその対処法を知っておいた方がいいっていう考えだろうね。じゃあ早速やってみようか。」

パンッと両手を合わせると、指先から段々と半透明の氷に変わっていく。

「まず、私みたいな全身を変えられる人の場合ね。」

パァン!と音を立てて盛大に体をはじけさせる。

「あっ、ごめん。破片飛んでった?」

姿のない私の声が聞こえて少し驚いたように顔を見回す生徒たち。

「全員無事ね。じゃあマーク。私は何処に居るでしょうか?」

突然指名されたマーク。教室にいた全員が一斉にマークを見る。

「え、えっと・・・僕の右斜め後ろですか?」

「はい、正解。」

手だけを実体化させて振る。

「じゃあ次ね。マークまたお願いできる?」

実体化させた手を再び氷に変化させて教室の中に潜む。

「これは・・・分かりませんね。教室中から気配を感じます。」

「それでいいよ。」

みんなの前で全身を実体化させていく。

「私たちみたいな力の使い手は全身を変化させて分散させて問題無く意識が繋がってる。範囲は人によるけどね。」

完全に元通りになった体を少し動かして見せる。

「じゃあどうやって対処すればいいか。あんまり難しいことじゃないんだよね。変化させる前に攻撃を仕掛ければいい。」

「変化する前にですか?」

「そう。部分的に変化させるなら一瞬だけど全身となると少し時間がかかる。誤差の範囲かもだけどね。でもその一瞬があればみんななら大丈夫でしょ?」

そう言って教室を見渡す。

「あの、参考までにどれくらいの時間で変化できるか見せてもらっても?」

「いいよ。」

パチンと指を鳴らす。数秒後には私がいた場所には綺麗な氷像ができていた。

「私だとこれぐらい。ちなみに、いちばん早く変化できるのはナリアね。」

教室にいる全員が少し悩むような顔になってしまった。

「微妙な時間でしょ?一撃行けるか行けないか。」

氷像となっていた体を元に戻しながらそう聞いてみる。

「今変化した氷像を壊した場合どうなるんですか?」

そう質問が飛んできた。

「いい質問ね。壊した場合は大気の水分を氷に変化させて再形成するの。だから、粉々に壊したとしても倒すことは出来ない。だって、そこに私は居ないんだからね。」

そう言うと片腕だけを変化させる。そして躊躇いなく変化させた腕をもう一方の腕で殴りつける。

「これでも私には一切ダメージはないよ。」

肩から先が粉々に砕け散り床に破片が散乱している。片腕がない状態になった私を見てシーンとなる教室。

「まぁ、いつか模擬戦あると思うからその時色々試してみなよ。分からないことあったら教えるからさ。」

床に散らばった破片を操って腕の形にしていく。

「さて、じゃあ授業に入ろうか。」

広げていた資料をしまい、箱から持ってきた資料を取り出す。

「まずは復習を、と言いたいところだけど。今日からカナリアがいるからまずはそこに合わせてやるね。」

そう言って1冊の資料を取り出す。最後に追加した資料だ。

「みんなも改めて聞いておいて。」

資料の上に三角錐の氷を乗せる。空中に浮かび上がるのはこの国で使われている力の源についてだった。

「皇国に住んでいる人は全員知ってると思うけど、私たちが使う力は力源石を通して放出された外力を元にしてる。アルカディア王国もこれは同じだと思うよ。その力の使い方が違うだけだね。」

過去の研究者が纏めあげた資料を映し出しながら話していく。

「ここまではいいかな?じゃあ次は力の型についてね。このクラスは内蔵型と放出型の両方の子がいるから分かりやすいね。内蔵型は力を体内で操る力に長けている型。放出型は体外に力を放出する力に長けているね。」

みんなにとっては当たり前の話だが、カナリアにとっては初めて聞く話だろう。

「さて、これくらい知っていればあとは大丈夫でしょう。じゃあ復習から始めるよ。」

そう言って私は持ってきた資料を開いた。

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