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ゲームに出てこないのに美形なのはなんで?  作者: 妖狐
改変した舞台
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エルドラド19 エスズ

学院の門をくぐり校舎まで続く道を歩く。

「お、出てきたな。」

周りの景色に圧倒されキョロキョロしていた私たちはカナル先生の言葉でフッと前を向いた。そこには学院の入口前に立っている複数の人が見えた。

「あの人たちは?」

「ここで学ぶ間色々教えてくれる先生と、一人一人に付いてくれる生徒さんですね。全員優秀な人ですよ。」

イテツ先生にそう教えてもらった。

「お疲れ様。意外と長かったでしょ。」

先に学院へ到着していたサリスさんがそう言いながら近寄ってきた。

「じゃあ、みんなに付いてくれる生徒たちを紹介するよ。まずは、エスズから。出てきて。」

少し前に出ると、サリスさんが後ろにいるシャルドン皇立学院の生徒たちを見た。

「ナリア、おいで。」

ナリアと呼ばれた女生徒。フワッとした雰囲気だが、明らかに強者なのは分かる。

「ナリアですわぁ〜。よろしくお願いしますぅ〜。」

間延びする声でそう挨拶された。こちらも名前を言おうと口を開こうとした時にキュッと抱きしめられた。

「あ、えっ?」

「こっちの国の女性同士の挨拶だよ。」

サリスさんが困惑した私に教えてくれた。

「エスズよ。よろしくお願いしますわ。」

ナリアさんこちらからもキュッと抱きしめる。

「じゃあ次、ミューダ!出てきて。」

ナリアさんに連れられシャルドン皇立学院の生徒たちの元に移動した。その様子を見ていたサリスさんが今度はミューダを呼ぶ。

「ミューダはタリスだね。アネッサ先生、よろしくお願いします。」

アネッサ先生と呼ばれたボーイッシュな女性。長い髪をひとつに纏めている。

「アネッサだよ。こんな格好だけど性別は男ね。タリス、出てきてちょうだい。」

アネッサ先生に呼ばれて出てきたのは褐色肌の男生徒。

「タリスだ、よろしくな!分からないことはどんどん聞いてくれ!」

笑顔でそう言いながらミューダに握手を求める。

「ミューダです。これからよろしくお願いします。」

ミューダもタリスさんに手を差し出し笑顔で対応していた。

「いいわね。青春!じゃあ次、カナリア君ね!貴方はマーク君!だから、イテツ先生ね。」

「あ、僕でしたね。」

カナリアの後ろにいたイテツ先生がそう言って、出てきた。

「マーク君!」

イテツ先生が呼ぶと少し恥ずかしそうに男生徒が出てきた。

「マ、マークです。えと、よろしくお願いします。」

カナリアとは真反対の性格で相性が心配になった。

「実は今日マーク君の指導先生が用事でいないから先生への挨拶はマーク君と一緒に行ってね。」

マークさんがカナリアを連れてこっちに来た。

「じゃあ後のふたりは一緒にやっちゃおうか。エリィさんはガーネット先生の所に。レオさんはジリアス君だからサリス先生とヨハン先生の所に行って。」

ガーネット先生は見たところおばあちゃん先生といった感じ。ヨハン先生は若い先生といった感じだ。

「エリィさんだね。あたしはガーネットだよ。今日からよろしくね。」

「レオさんですね。よろしく。分からないことは基本ジリアス君に聞いてくれ。」

「ジリアスだ。よろしくな。」

紹介された先生と生徒がレオとエリィに挨拶している。

「じゃあ今日からの動きについて話すね。」

しばらくわいわい盛り上がっていたのを見つめていたサリスさんがそう言ってみんなを見た。

「まず、みんなは2年上等部からの編入っていうことになってる。基本的にエルドラド皇国の学校は1学年2年の学校なの。最初の1年は1年下等部、2年目は1年上等部って感じで3年上等部まではみんな学んでくね。その先は一部の優秀な人と試験に通った人だけがもう4年通う感じ。詳しいことは着いてくれた子に聞いて。」

サリスさんはそれだけ言うとイテツ先生と何か話して建物の方に走っていった。

「じゃあ一度みんなが入るクラスまで移動しようか。そのあとは新期会で大央堂に集合になるから。」

イテツ先生の言葉で建物の方に歩き始めた私たち。大きな扉を潜り建物の中に入る。階段や廊下を歩いているうちに、みんなとは別れ私とナリアさんだけになった。

「不思議な学院ですわよねぇ〜。」

ナリアさんの後ろを歩いていると、そう声をかけられた。

「これだけの複雑怪奇な構造をしていますのにぃ、私達生徒は一切迷うことはないのですものぉ。」

ナリアさんの言葉にポカンとしていると

「ここまでの道思い出してみてくださぃ〜。」

そう言われて今まで歩いてきた道を思い出そうとすると、何度も歩いたように迷いなく思い出すことが出来た。

「不思議ですわぁ。」

ナリアさんはそう言うが、そのナリアさんは私の方を一度も見ることなくしっかりと言葉を返してきた。そちらの方が私としては不思議に思う。

「ちなみにぃ、学院全部にかけられている力が道を覚えさせてくれるそうですよぉ。」

ナリアさんはそう言うと1つの扉の前で立ち止まった。

「ここですわぁ。」

ガチャッとドアを開けて入る。

「お連れしましたわぁ。」

「ありがとう、ナリア。」

扉の奥は教室になっていて、十数人程度の人が座っていた。その前に立っているのはサリスさん。

「ごめんね、さっきは。急に呼び出し入ってね。」

そう謝りながら笑いかけるサリスさん。

「じゃあみんなに紹介するよ。アルカディア王国からの留学生、エスズさんだ。」

少し間がありシーンとした雰囲気が広がった。

「・・・ようこそ!エルドラド皇国へ!」

教室の後ろの方にいた男の子がそう言ってパチンと指を鳴らした。

「・・・すごい。」

指を鳴らした瞬間教室中に色とりどりの花が開き爽やかな香りに包まれた。

「ギリギリじゃんかー!」

サリスさんがそう言って笑っている。

「こんなこと初めてなんですから!仕方ないじゃないですか!」

教室いた子全員が笑顔でようこそ!と言ってくれたり色々話しかけてくれた。

「私のクラスらしい歓迎をやりたいって言ってね。皆が考えてやったのよ。まぁ、最終確認でさっき呼び出されたんだけど。気に入ってくれた?」

「もちろんです!」

わいわいと盛り上がる教室内。みんなが私の席を教えてくれて座ったあとも話しかけてくれた。

「よかったですわぁ〜。馴染めたみたいでぇ。」

そう言いながら私の後ろの席に座ったナリアさん。

「私たちのクラスわぁ〜、全員色持ちと呼ばれる力の使い手ですぅ。なのでぇ、ほかのクラスよりも〜派手なことが好きなんですわぁ。」

ナリアさんの言う色持ちがどういう意味かは分からなかったが、先程の演出から考えるとこのクラスはほかのクラスとは少し違うと言った感じか。

「さてと、もうそろそろ時間になるし移動し始めようか。」

サリスさんがそう言うとクラスの全員が教室の外に向かい始めた。

「エスズも。」

サリスさんに促されて私もみんなに続いて外に出る。

「じゃあいない人は返事してー。」

サリスさんがそう言うとどこからか「はーい」と答えが返ってきた。

「あ、1人いたな。」

「もうすぐ着きますー。」

再びそう声が聞こえた。すると廊下の先にこちらに向かって小走りで近づく人が見えた。

「お待たせしましたー。」

何かの冊子を十数冊持って近づいてきたその人。

「この人はレイン先生。私の補佐してくれてる人だね。」

「はじめまして、レインです。」

「通称まな板先生。」

「誰がまな板ですか!」

サリスさんがボソッとそう言うとノータイムでそう反論した。

「冗談だって。」

「サリス先生じゃなければぶん殴ってたところです。」

いつも通りの光景なのかみんな笑って流している。

「じゃあ出発!」

私たちはサリスさんに続いて学院内の廊下を歩き始めた。

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