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ゲームに出てこないのに美形なのはなんで?  作者: 妖狐
改変した舞台
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エルドラド12

朝日が照らす街並みを多くの人が行き交っている。仕事に行く前に少し寄り道をしようとある場所に来ていた。

「懐かしいな。数年だけどそれでも懐かしい。」

開店してすぐだと言うのに多くの人で賑わっている店内。まだ、この世界がゲームの世界だと知らなかった時にリャナと買い物に来たお店だった。

「あの時のお礼もしたいし居るといいけど。」

店内に入ると記憶を頼りに奥に進んだ。

「あれ?この辺りなはずなんだけど。」

目の前にあるのは指輪やネックレスなどのアクセサリーでチョーカーは置いていなかった。

「何かお探しですか?」

「えっと、ここってチョーカー置いてませんでしたか?」

「チョーカーですか?そうですね、少し前まで置いていたんですが、担当の子が辞めちゃったので無くなってしまったんですよ。もしかして、お探しでしたか?」

「前にここでチョーカーを買ってまして。そのお礼をしたかったんですけどね。」

自分の首に巻いたチョーカーに触れた。

「なるほど、確かにこちらで扱っていた品物ですね。彼女の連絡先を教えられればいいんですが、今どこにいるか全く分からないので。」

「そうでしたか。分かりました、ありがとうございます。」

お礼を言ってからお店を出る。

「何とか探し出してお礼言わないとな。」

独り言のように呟く。気持ちを切り替えて通りを歩き始めた。やがて大きな門が見えてきた。

「ん?あれは・・・」

遠くから見える門の脇に誰かがたっているのが見えた。

「よぉ、やっと帰ってきたか。」

門の脇に立っていたのは小さい頃からよく挑んできた奴だった。

「耳がいいのか話が回るのが早いのか。ジリアス、何か用?」

用が何かは私が1番理解している。

「わかってるだろ?勝負しろ。判定はいつも通りだ。」

「・・・はぁ〜。1回だけだよ?」

「おう、わかってる。」

そう言うとジリアスの周りを炎の壁が覆った。

「いつでもいいぞ。」

「さっさと終わらせるよ?」

手のひらの上で氷の結晶を3つ作り出しジリアスが展開した炎の壁に向けて放つ。炎の壁は固体のように結晶を受け止めた。

「初撃はやっぱり止められるか。」

「このまま溶かしきってやるよ。」

高温の炎が結晶を焼く。

「そう簡単には溶けないよ。私の氷は。」

グッと力を強めると、固体のように動かなかった炎の壁が結晶の当っている3箇所から凹んでいく。

「さて、どうする?私はまだ行けるけど。」

「ふん、こっちだってまだまだ余裕だよ!」

炎の壁が結晶を押し返した。

「なるほど。確かに余裕そうだね。これなら本気でやっても良さそうだ。」

「終わらせる気か?いいぜ、受け止めてやる!」

結晶は私の意思を反映するように炎の壁を突き破ろうとする。ジリアスも負けじと押し返してくるが、苦しそうだ。

「まだ見せてなかったよね、これは。」

直後ドンッという重音が鳴りジリアスの展開していた炎の壁が消失した。

「なっ!?」

「私の勝ちだね。」

ジリアスの目の前で浮かぶ結晶3つ。ゆっくりと回転しながら鋭い先を向けている。

「・・・まだ勝てないのか。」

「勝たれたら困るよ。皇帝の矛だし、学院の教師だし。そろそろ教師になんない?ジリアスの実力なら問題ないでしょ。」

「教師になったらお前といつでも戦えなくなるだろ?それは嫌だね。勝ったら考えるがな。」

「はいはい。じゃあもう行くよ。」

ジリアスの背中を押して門を通る。

「同じ歳でここまで競い合えるやつは学院にはいないからな。これからも頼むよ、サリス先生?」

「調子いいこと言わないの。後で課題増やすから。」

「ひでぇ!」

「課題増えるだけで済んでるんだから受け入れなさい。」

「はーい。」

学園の敷地内を2人で歩いていると、

「そういえば、留学の話聞いたよ。この学院に来るんだろ?」

とジリアスが聞いてきた。

「その予定。」

「こう言っちゃなんだが、居たのか?留学しても問題なさそうなやつ。」

「1人だけね。伸び代はある子がいたよ。というか交換留学なんて言ってるけど、本当の目的は今の皇国を他の国に知らせることだろうし。」

「なるほどな。まぁ、なにか手伝えることあったら言ってくれよ。」

「ありがとう。多分何かしら話行くと思うから。」

「りょうかい。じゃあ俺はここでな。」

「頑張りなよ。あんたまだ学生なんだから。」

「まだ言うな。」

自分の教室に向かっていくジリアスを見送ると、私は学院の自室に向かった。

「あっ、おはようございます。今日からでしたね。」

自室に入ると学院で私の手伝いをしてくれているレイン先生が掃除をしていた。

「おはよう。1年ぶり位だね。元気そうでよかった。」

「サリス先生もです。どうでしたかアルカディア王国は。」

「色々見れたからよかったよ。」

「それは良かったです。それと、この後会議がありますが大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ。私も話したいことあるし。」

手早く必要な書類をまとめてロッカーにかけてある仕事用のコートに着替える。

「久しぶりのサリス先生ですね。うん、いい。」

何故か満足気な顔をしているレイン先生。

「ほら、レイン先生も着替えないと。」

「あっ、そうでしたね。」

私よりも年上なのに少し抜けているレイン先生。着替える様子を見ていると、一瞬私を見た。かと思うと何故か落ち込んだ。

「・・・ついにサリス先生に追い越された。」

「え、なに?」

「いえ胸のサイズがサリス先生に追い越されて落ち込んでるとかないですから。」

「ねぇ、それツッコミ待ち?」

ショボンとしているレイン先生を手早く着替えさせる。

「行くよ。」

会議室に向かうと半分ほどの先生が集まっていた。久しぶりの学院ということでほかの先生から色々聞かれた。それに答えいるとどうやら全員が集まったみたいだった。

「今日からサリス先生が戻ってきたから放出型の子は彼女が受け持ってくれるな。」

学院長がそういうと私がいない間分担して受け持っていた先生が安心したような顔をした。

「まずは感覚戻さないとですね。」

冗談っぽくそう言ったが、朝のジリアスとの戦いが見られていたらしく戻っているだろと突っ込まれた。

「サリス先生には今年度は担当教室は持ってもらわないが良かったかな?」

「ええ。その代わり来年は留学生のいる教室を持つので。」

「わかった。丁度今話が出たが、今日の会議はその留学生についてだ。人数は3、4人を予定しているらしい。そして学院の生徒を1人ずつ付ける予定だそうだ。そこで、誰をつけるか決めたい。」

会議が始まるとどういう人が来る可能性があるかという話になった。そこで私がまとめてきた紙を元に向こうの生徒について話をすると、あの生徒がいいのでといった意見が複数出た。

「よし、まだ誰が来るか分からないがつける生徒は決まったな。この案で提出お願いするよ。」

学院長に意見書を貰うとそれを資料の中に入れる。

「さて、今日から新しい年度の始まりだ。全員で頑張っていこう。」

学院長の言葉を会議の締めにして続々と会議室から出ていく。

「サリス先生!」

私も出ようとしていると、そう声をかけられた。

「ん?イテツ先生どうかした?」

声をかけてきたのは学院創設以来最年少で先生として認められたイテツ先生。担当は身体強化のはずだ。

「留学生で気になる子がいて。資料見せて貰えますか?」

まだ成長途中なので私よりも身長の小さい体。その中にラースナー様よりも高いレベルで力を操る技術を持っているというのは驚きだ。

「誰だったか覚えてる?」

「たしかミューダさんだったはず。」

イテツ先生にミューダの資料を渡す。

「ありがとうございます。」

ふむふむと資料を読見終わるまで私は横で待つことにした。

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