プロローグ
暗い世界に明かりが一つそれは今までで感じたことのない気持ちをひょうげんしたものだった、、、。
温もり。
今まで温もりというものを感じたことのない人生を送ってきて初めてだった、、、。
だが今はわかるこんなにも温かいものだということを。
そんなことを感じながら俺は君に星々が輝いている夜空で俺が主役だといわんばかりに大きくそして、赤く光る月を見ながら言った
「月がきれいですね。」
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俺は生まれてこの方家族との温もりというものを感じたことがない。
生まれてすぐ両親は離婚、理由は母の男癖の悪さ、俺が生まれたというのに世話もせずに夜遅くまで帰ってこず、朝帰りも多かったという、そのせいで、両親の中は最悪、母の怒りは幼い俺に向くこともあった。
それに見かねた父は離婚しようと母に切り出し母は反対したものの押切り離婚り。
泣きながら幼い俺に
「ごめん、ごめんな、、、。」
といっていたのを覚えている。
父と二人での暮らしが始まるのかと思ったら、翌日には父の姿はなく、代わりに祖父母がきた。
「これからおじいちゃんたちと一緒に暮らそうね」
とそういいながら、、、。
きっと父はメンタルの限界だったのだろう。
逃げたのだ、家族という存在から。父は。
それから祖父母との生活がはじまった、その時の俺の年齢は6歳。
幼稚園に通っていた。
当然今まで迎えに来てた父がこなずに祖父母が迎えに来る。
一緒に遊んでいた子は不思議に思うだろう。案の定その子たちは「春斗君のパパは、迎えに来ないの?」
「そういえばママも来ないよね?」
とそう聞いてくる、だが俺は言いたくなかったので黙り込むしかなかった。
だがそれでも質問は止まることはなかった。好奇心というやつからくるものだ。
結局は先生がこちらに気づきやめるよう言い一連の会話は終わった。
しかしこれは仕方のないものであろう。子供に気を遣えなんて無理な話だ。
昔から感じていた孤独感がさらに強くなる。
毎日が同じことの繰り返しに思えてきていた、普通ならば両親に、こんなことがあった、あんなことがあったなんて話すのだろうが、おれはそんなことがなかった。
祖父母は毎日どうだったなんて聞いてくるが、話すこともなく、一日が過ぎてゆく。
祖父母は父からくる罪悪感からか俺をしっかり育てようとしようとしてくれたが、俺が心を開くこともなく日々が過ぎていった。
だが俺にも一日のうち少しは楽しいと思えていたのかもしれない時間があった。
それは詩織ちゃんという女の子と話している時間だった。
その子は俺の家庭の事情を聞いてこなかった、ただ興味がなかっただけかもしれない
それでも俺は楽でいられたのだろう、その子と話している間は、、、。
それから4年間幼稚園で1年、小学校で3年同じような生活が続いた祖父母とは疎遠で学校では友達は全くといっていいほど出来なかった。
両親のことなどで性格が落ち込み話していた子たちも離れて行ってしまったのだ。
だけど詩織ちゃんとは続いていた。
その子とは何故か話せていたのだ。
だがそれも終わってしまった、、、。
転校していたのだ夏休みの間に。
もちろんそんな話聞いていなかったので少しは驚いたがそれだけだった、、、。
寂しいという気持ちも、悲しいという感情もでてこなかった。
結局それまでだったのだと思った。
あの時からきっと感情が零れ落ちてしまったのだろうか。
誰か、、、
誰でもいいから、、、
俺に温もりを教えて。
何故か詩織ちゃんが去ったと聞いた時ふとそう思ってしまった。
もしかしたらそうだったのかもしれない、今も昔も。
だが俺はまだわからない。
この気持ちが何なのか、きっと知ることができたとき俺は君に明るく笑えるかもしれない、、、。
これは温もりを知りたいと思う三浦春斗という人物の物語。
最後詰め込んだ感がすごくてすみません。いいなと少しでも感じていただけたら嬉しいです。
よろしければ感想や評価いただければなと思います。