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初投稿です。
やったね。
鍛冶師やってるので良ければ買いに来てください。
「うああぁぁぁッッッッッ!!!」
俺はあまりのことに体をつんのめらせてしまう。
体が火照っている。
「うああぁぁぁッッッッッ!!!」
俺はもう一度叫んだ。
◆◆◆◆◆◆◆
俺は死んだ。
学校のトイレで絶頂を迎えていたら、テクノブレイクしたらしい。
またピストンが速すぎてチン◯が燃え上がってしまい、こんがり焼けていたとのことで、そっちの方が死因としてマシかと思ったが、世界はそれほど俺に優しくはなく、テクノブレイクが死因だと太鼓判を押されてしまった。
誰が太鼓判を押してくれたかというと、目の前で爆笑している神様だった。
「アハ、アハ、アハ!! 僕もかれこれこの仕事長いけどそんな面白い死に方したヤツは初めてだよっ!! www」
くっ……。俺もそう思っていたから言い返せねぇ……。皆、学校でそんなことしたらダメだぞ……。割とマジで……。
「アハ、アハ、アハ!! まぁ、君で暇潰しするのも一興だけれどね、僕も仕事しないと……。クフフ、クフ、クフ……」
神様にこんな風にバカにされるからな……。
「フゥ。えーとねぇ。とりあえずこの箱から籤を引いてくれ給え。
ちなみに転生後はそれに書かれてあるチート能力に準じた職業につくことになってるからね。
文句なしの恨みっこなしだよ」
おし。気合い入れて引かないとな! 強い能力当たりますよーにぃっ!!
俺は箱に手を入れてゴソゴソやる。
「よし! これだぁ!」
「よし。渡してくれ給え。あぶり出すから」
炙り出しぃ?
「ぷっ、くはは! アハ、アハ、アハ!! 君! 才能あるよ!! ヤヴァイ! コレヤヴァイ!!」
マジ?! 俺いい能力当てちゃった!?
俺は目の前で爆笑してる神様から籤を奪い取る。
「……はい?」
ナニコレ?
「ハハハ!! いいね! ホント君いいねぇ!!」
籤に書いてあった能力は
トイレの機能を十全に扱う能力
だった。
「おい神様!? コレナニ!? コレのどこがチート能力だ?! やり直しだろっ!」
俺はトイレの整備士にでもなるのか?!
そんなつまらん仕事にはつきたくない!
「残念だねぇ。引き直しはできないねぇ。クフ、クフフ……。アハ、アハ。ホント君、面白いねぇ。死に方といい、能力といいさぁ。
とりあえず、行ってらっしゃーい!」
「こんな能力嫌だぁっ!」
俺の叫びは虚しく響き、俺の意識は途切れた。
◆◆◆◆◆◆
んあ?
俺は意識を取り戻す。
だが、目の前は一向に明るくならない。それどころか、手足すら動かせない。
いきなり捕まってる的な展開なのか?!
ここで俺のチート能力が活躍するという展開なのか!?
ここでヒロインの心を掴んで、前世からの因縁《童貞》を断ち切ることができるという展開なのか!?
ん?
急に視界がひらけた。
眩し……いいいぃぃぃぃぃぃ?!?!?!
なんと俺の目の前には、毛むくじゃらの菊の花が咲いていた。
ピギャアああああああァァァァァァァァァァァァッッッッッッッ?!?!?!
なんだなんだなんだなんだなんだなんだなんだよコレェ?!
この世界には倒れている人間に肛門見せるのが挨拶なのかぁッ?!
うおおわああぁぁぁ?!?!
えええええええぇぇぇえぇぇぇッッッッッ?!?!
俺の目の前には次なる兵器が投下されようとしていた。
そう、茶色いバナナだ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁ!!
実まで投下しないでくれよぉッ!?
ボトッ
ボトッ……だと?
ピコン!
ピコン! ……だと?!
目の前にはステータスプレートのようなものが浮かんでいる。
ピロリロリロリン!! 上手に出来ました!
何がだ!?
俺が訝しんでいると更に表示が出た。
T-ポイントが3ポイント溜まりました。
T-ポイントってなんだよ。
俺が凝視していたら、詳しい表示になった。
T-ポイントとは、トイレポイントのことです。
人間の排泄物の質、量がポイントに換算されたものです。
頑張って貯めたポイントは、設備のグレードアップに使用可能です。
俺は……まさか……まさかまさかまさか……。
俺は一抹、いや、過去最大の不安に狼狽している。
俺はおそるおそる自分のステータスプレートを開いた。
******
名前:ぽっとん 性別:男 種族:bathroom 職業:DT
設備:ポットン式トイレが荒野に佇んでいる。
******
殺せぇッ!!
誰か俺を殺してくれぇッ!!
マジかよッ!!
俺トイレかよッ!! つーか荒野でどうしろと?!
そしてこの職業はなんだッ!
能力に準じた職業に就くとは言ってたけどもう違うじゃん!? 俺の能力童貞じゃないしッ!(泣)
……考えろ。考えろ俺。この際認めたくないが、諦めよう。俺はトイレだ。しかも、相当古い型のトイレだ。
俺はトイレだ。ということは女性の局部やお花を摘んでる瞬間を合法的に見れるというわけだ。
……せめてそれぐらい特典がないとやってられんわ。
とりあえず今の俺の設備を見てみるか。
◆◆◆◆◆◆
設備
ポットン式トイレ
◆◆◆◆◆◆
……。アレ? ウソでしょ?
俺は咄嗟に周りを見渡した。
周りには何もなかった。そう何も……。
壁も、トイレットペーパーも、屋根も、お手洗いも、何もかもが、そこにはなかった。
俺は今度は設備一覧を開く。
◆◆◆◆◆◆
設備一覧
・壁:トイレットペーパーを取り付けることが出来る。また、排泄シーンを見られる危険性が減る。
TP:3
・屋根:屋内で用を足せる。
TP:5
・消耗品型トイレットペーパー:拭ける。
TP:1
・自動補充式トイレットペーパー:いちいちT-ポイントを使わずにトイレットペーパーを補充出来る。
TP:53
・ウォシュレット:用を足しても清潔を保つことができる。
TP:96
・
・
・
・擬人化:人の形を取れる。
◆◆◆◆◆◆
いっぱいあるなぁ……。
トイレットペーパーなかったってことはさっきの人はどうしたんだろうな……。
擬……人化だと?
つまりポットントイレの俺でも因縁《童貞》とおさらばできるということか!!?
よし決めた。俺は絶対擬人化する……!
そういや、俺の能力ってトイレの機能を十全に扱う能力だったな。起きた瞬間からimpactありすぎて忘れてたわ。
トイレの機能を十全に扱えるってことはだ。つまり俺は様々なトイレの機能の全てを引き出せるというわけだな。
ということはだ。俺はトイレ界のチート能力者ってことなんだな!!!
……なんだよトイレ界のチートって。トイレにも身分ピラミッドがあるってか? 阿保か……俺。
だがまぁ、過ぎたことはゴチャゴチャ言うまい。
この俺のチート(?)能力を駆使してT-ポイントを稼ぎまくってやる……!
とりあえず壁作っとこ。
3ポイント投入っと。
ずがぁんっ!!
ほぇうあッッ?!
知らない壁だぁ……。
………………。
ほう。つまり、反映は一瞬というわけね。
もちっと大人しく反映できないかねぇ。