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シニアの戯れ84

頭が痛いと言って、じいさんは電話を切った。(*_*)

少し間を置いてから、私は再度の勧誘を図ったのだが、じいさんの痴呆は元通りになってしまっていた。





「じいさん、こないだの子どうだった?」





じいさんがひひひと笑い言った。





「あんなの駄目じゃ。口笛を吹けないじゃないか。あんたの娘なんて皆駄目だ」





私は訝った。





「ちょっと待ってくれ。俺の言っているのは、家の子じゃなくて、こないだ、じいさんが遊んだ子だぞ?」





じいさんがひひひと笑い答えた。





「だから、口笛を吹けない子は皆駄目だと、わしは言っているんだ。口笛を吹けないから、わしは頭が痛くなって来たわ」





「具合悪いのか、じいさん?」





「あんたが口笛を上手く吹かないから、わしが脳梗塞悪化して頭痛くなるんだ。だからわしはあんたの店にはもう行かないぞ」





私ははやる気持ちを抑えて言った。




「じいさん、頭痛かったら、病院行けよ?」





「ああ、そうだな、ひひひ、後で行くよ、ひひひ、頭痛いよ」





「じいさん、大丈夫か?!」





返事をせず、じいさんは電話を切った。

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