80/273
シニアの戯れ80
月面に遊郭でも造って、福島じいさん招待したらと、女房は言った(笑)
女房が言った。
「ところでさ、あんた、アットホームな家庭の味を味わえるヘルスを作ったら?」
私は尋ねた。
「それはどういう意味だ?」
女房が答える。
「だからそのままよ。独身者が家庭の味を体験出来るヘルスを作れば良いのよ。そうすれば福島じいさんも喜ぶじゃない」
私は相槌を打ち言った。
「それは正に俺が志す遊郭の現代復活ではないか。ソープランドとかには似たような贅をつくした店もあるがな」
「ヘルスには無いでしょう?」
「無い。と言うか、ヘルスでそれをやるならばホテル丸ごと買い取って、遊郭風に改造し、事務所から発車して行く形だから、資金面で無理だろうな。正に夢だと思うよ」
女房が苦笑いしてから言った。
「夢、夢と言っていたら何事も実現しないじゃない。あんたの夢じゃないけど、月面に遊郭造って、福島じいさん招待すれば、じいさんのボケも吹き飛ぶんじゃないの?」
私は笑い答える。
「そりゃ、出来たら最高の老人慰問になるわな」
 




