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シニアの戯れ65
福島じいさんがヒステリーを起こした(笑)
福島のじいさんから電話がかかった。
「もう、あんたの所で遊ぶのは止めたぞ!」
いきなり意味不明な事を言われ私は訝り尋ねた。
「何だ、いきなりどうしたのだ。何ヒステリー起こしているのだ?」
福島じいさんが逆切れする。
「ヒステリーなんかじゃない。あんたはろくでもない女しか連れて来ないじゃないか!」
私は呆れて尋ね返した。
「だから何を朝っぱらから怒鳴っているんだ。脳梗塞の調子でも悪いのか?」
福島じいさんが怒鳴る。
「調子なんか悪くないよ。考えてみたら頭来たのさ!」
私は笑い言った。
「だから、それがヒステリーだと言うのよ?」
「馬鹿にするな。俺は男だぞ。ヒステリーなんか無いわい!」
私はひたすら宥める。
「それじゃ何怒っているんだよ、親父?」
じいさんが念を押すように唸った。
「俺はもうあんたのところでは遊ばない。分かったな!」
そう言って福島のじいさんは一方的に電話を切り、私は途方にくれた。




