シニアの戯れ34
寂しくなんかあるものかと、福島のじいさんは言った。
タリラリラン(^0^)/
パチンコ依存症という病気がある。
私も以前パチンコに狂った経験があるから、分かるのだが、これって祭感覚なのだ。
まず老人は仲間に会えて、寂しさから解放される。
つまり共に戦う仲間に毎日会えるわけだ。
ホールの中にはスピーディーな音楽が流れ、射幸心を煽る演出がなされている。
そして当たれば忽ちヒーローになるわけだ。(^0^)/
寂しさから解放されるから当然孤独な老人は嵌まるわけだ。(*_*)
そして自己破産の憂き目か?(*_*)
以前からパチンコは遠隔操作がなされていると言われて久しいが、これ演出する側から言わせれば、当然の事と言えよう。
最初当たりを演出し、射幸心を煽り嵌める効果があるからだ。
村の夏祭りが毎日ある演出に皆陶酔してしまう。
福島のじいさんもよくパチンコには通っていた。
勿論負け組だが、通っていた。
ある日私は福島のじいさんに尋ねた。
「親父、パチンコ勝っているのかよ?」
福島のじいさんが答えた。
「たまに勝つがな、トータルでは負けておるよ」
私は尋ね返した。
「負けているのに、何故行くんだ?」
「負けを取り戻しに行くのさ」
私は福島のじいさんをからかうように尋ねた。
「じいさん、寂しいから行くんじゃねえのか?」
じいさんが答えた。
「寂しくなんかあるものか」
 




