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シニアの戯れ3

あん、何、俺最近耳遠くてな。聞こえないよと、福島のじいさんは言った。

この福島のじいさん、やはり昔かたぎなので、女の子に関しても口うるさい。





気が合わないと、プレイ中でも、口一つきかず、そそくさと出て来てしまい、文句を言う。





所謂毒舌クレーマーだ。





特に昔遊郭で遊んだ経験を持つ老人は当然のごとく、女の子に対して情感、情緒を求めて来る。





だから私は福島のじいさん用の女の子を現代版ぜげん(笑)として調達するのが大変になるわけだ。





とりあえず私は子供と福島のじいさん用の女の子を乗せ、福島のじいさん宅に向かった。




乗せた女の子は、可愛い系の女子大生であり、丸顔少しぽっちゃり系の血液型O型、癖の無い優しい感じのする子なのだが、福島のじいさんと気が合うかどうかは未知数となる。




その子は家の子供達とも仲良く談笑し、程なく福島のじいさん宅に辿り着いた。




福島のじいさんに電話をして、これも又老人だから仕方ないのだが、長い時間待たされた後、じいさんは現れた。





脳梗塞なので毛糸の帽子を被り、ダンディズムを強調した渋い服装をして、じいさんはむすっとした感じで、車の後部席に乗り込んだ。





後部席には子供が二人と女の子が乗っている。





じいさんは家の子供達をからかうように冗談を連発して上機嫌だった。




それは取りも直さず、女の子の姿形は気に入った証となるので、私は一安心して、じいさんに話し掛けた。




「じいさん、この子気に入ったか?」





じいさんは私の言葉をスルーしてとぼけた後、こう言った。





「あん、何、俺最近耳遠くてな、何も聞こえないよ?」

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