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シニアの戯れ233
どうか哀しみにくれないでおくれ、君よ(*_*)
タール色の鞭のしなりに麻薬が吐息を漏らす夜。
月光のしとねを支える麻薬色の枕木。
そんな悪の華に差し水をする世間の上呂は、タール色の月光なのか?
落下する麻薬の月光。
つい一時間前に目覚めた麻薬に挨拶をするのは誰?
善良なる麻薬なんかあるのか?
バネ仕掛けのタール色した月光は、哀しみに震えているのか?
君よ?
麻薬の影絵が投身自殺する今宵。
口を閉ざすだけの新月よ。
笑う事もせずに切られた切符は悲しいだけなのか?
君よ?
月明かりをロープにして微笑むピエロの歌よ。
セレナーデよ。
震えるマッチの先にある水溜まり。
そこに映る麻薬の吐息よ。
僕の哀しみを映しておくれ。
どうか、君よ。
僕の哀しみを映しておくれ。
お願いだから。
だから哀しみにくれないでおくれ。
震える君よ。




