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シニアの戯れ101
あのネズ公野郎とも別れられていいのじゃよと、じいさんは言った。
「じいさん、生活保護貰っている身なのだから、少し協調性を持ったらどうだ?」
「うるさい。嫌なものは嫌なんじゃ。あのやぶ医者は強い薬、俺に与えて殺すつもりなんだ、馬鹿野郎」
私は苦笑いを浮かべ言った。
「しかし病院変えたって、気に入らないやぶ医者はどこにでもいるだろうよ?」
「いいんじゃ。あのネズ公やぶ医者の面だけは見たくないのさ」
私は引き攣るように笑い言った。
「じいさん、しかし薬を変えるだけでも博打打つ事と同じじゃないか?」
じいさんが私を睨みつけ言った。
「引っ越しして、病院変えれば、薬も変わるし、あのネズ公野郎とも別れられて、それでいいのじゃよ」




