ソダート村防衛戦(2)
村の建造物をフルに使った戦闘です
(一人逃したのは不味い・・・)
初の戦闘で二人を倒したのは大きい、でもこれは見たこともない攻撃で対処方法がわからなかった為に出来た事だ
さっき逃げた一人が仲間に見えない攻撃にやられたと伝えたら間違い無く集団行動をしてくるだろう
集団行動をされると非常に不味い、一人を倒しても外は暗いせいでサプレッサーをつけていてもいずれはマズルフラッシュで位置がばれてしまうかもしれない・・・
いや、待てよ。すっかり忘れてたけどFPSスキルで銃以外も出せるようになったんだよな
だったらグレネードを使えば良い!何であんなにFPSで重要な物を忘れていたのか
(とりあえず騒ぎの大きい広場に向かいながらいい建物があればそれを利用しよう)
土がむき出しの道を山賊に見つからないように細心の注意を払って走る
その時に視界の端にいいものを見つけた
(物見やぐらか!あそこを狙撃ポイントにしたらこの村を見渡せるかもしれない)
(それに戦闘中に上に注意を向けるなんて中々出来ないはずだ)
急遽行き先変更、略奪に忙しい山賊がわざわざやぐらに見張りを置くとは考えられないけど一応気をつけて移動しよう
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「親方!不味いですぜ!」
「おいおい、てめえ酒場に向かったはずだろうが。なんで手ぶらなんだ、ああ?」
「そ、それがですね親分。酒場に敵が待ち伏せてやして、いきなり光が見えたと思ったら見えない攻撃を食らって連れの二人が圧倒いう間にやられちまったんですよ!」
「なんだそりゃ、てめえふざけた言い訳ばっかりしてるとぶっ飛ばすぞ!」
村を襲撃してきた山賊達が話しあっている、大方私達村人の処分をどうするか話しあっているのだろう
私達は訳もわからないままいきなり押し入ってきた山賊達に捕えられ、縄で拘束され広場の中央に他の村人と一緒に集められていた
少しでも村人を逃がそうとした傭兵や警備兵の人達はみんな殺されてしまった
山賊達は全員で二・三十人はいただろうからとてもじゃないけど防ぎきれるはずも無かった
このまま私達はどこかに売られるか、慰み者にされるか、殺されるだろう
どうか一刻も早く王国からの騎士様が来てくれますようにと祈りをささげ、彼女は涙を流した
「王国からの援軍なんてまだ到着してるはずはねぇしな、魔法使いって訳じゃあねぇんだろうが。どうも怪しいな、お前その宿屋まで案内しろ。他にも10人くらい残してついてこい!」
「「「「へえ!」」」」
(・・・?どこに行くんだろう、あんなにいっぱい部下を連れて・・・まさか王国騎士がもう到着した!?)
ぞろぞろと山賊が移動し始めたその時
小さくボスン!と砂を詰めた麻袋を地面に落したかのような音が聞こえ、山賊が一人血を吹いて倒れた
(来てくれた!王国からの援軍が来てくれたんだ!)
どこから来るかもわからない攻撃に山賊は慌てふためき周囲に目をやる
しかしスナイパーは簡単には見つからない
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「ちっ、親玉っぽい奴を狙ったつもりだったんだけどな・・・」
櫓の手すり部分にバイポッドを展開したCheytac M200を構え直す
スペシャルなフォースのゲームで一目ぼれしたこのスナイパーライフルだ
その後二射、三射と続けて発射、村人を盾にしようとした奴らを吹き飛ばす
流石にスナイパーライフルはサプレッサーが付いていても音が大きいらしく、こちらの位置がばれてしまった。大量の矢を撃ちこんでくる
(あぶねえ!弓矢だからって甘く見てたら死ぬ!)
次から次へと突き刺さる矢を見て恐怖を覚える、その間に弓を持たない山賊はこの櫓に迫ってくる
仲間がやられた怒りからか、櫓を切り崩さんとする勢いだ
(位置がバレた時の事なんて考えてなかったぞ、どうする、どうする!)
飛び降りようにも櫓の高さは20メートルはあるだろう、落ちたらただじゃ済まない。
(いや待てよ・・・、FPSスキルの説明には確か・・・)
一か八かだ、これで失敗ならそこまでだ
でもやるっきゃねえ!
そう、一か八か
俺は数メートルは離れているであろう水車がついた家の屋根に向かって跳躍した
SF式慣性ジャンプで
テンポが速かったり遅かったり、極端すぎて読んでて疲れると思います・・・。練習期間と思って長い目で見て頂ければと幸いです・・・
感想等随時募集しています!よろしくお願いします!