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参戦

ようやくチートをチートとして活躍させる事が出来ます。ここから主人公の強さが加速します

「痛ってぇ……!」


身体中に走る激痛に城壁の上で膝を着く

ロケットランチャーの爆発を受けてしまう事をすっかり忘れてた


でもこうやって休んでいる暇は無い、こうやってる間にも戦況は刻一刻と変わっている

キルストリークポイントを10ポイント使い『戦場3』の『医療キット』を取り出し背負っていたカバンの上に乗せる、でもこれは持続的に回復するアイテムなのでもう一つ回復用のアイテムを取り出す


「ピルズヒァ!」


正直これが言いたかった


4人COOPのゾンビFPSゲームをイメージし、更に5ポイントを使って錠剤型の回復アイテム、『ピル』を使う。これは瞬時に傷を直して回復してくれるが、ちゃんとした治療アイテムを使わないと徐々に直した傷口が開いてしまう

でも今は医療キットも併用しているし問題無いだろう

戦場に着く前に15ポイントも使ってしまいポイントが30/54になったけど、王国に着く前の盗賊襲撃のお陰でまだ24ポイントもあると思えば多く残ってると言えるだろう


それに回復アイテムを取っておいて損は無い、医療キットのクールタイムは30秒でピルに至っては半分の15秒だ。チートのお陰でよっぽどの無茶をしない限り無限に出せる回復アイテムで普通の兵士よりかなり長く戦えるようになるはずだ


「よし、まずはマラライコマンドーで戦場まで突っ走るか」


チート戦士による、初心者狩りに似た時間がやってこようとしていた




――――――――――――――――――――――――――――――


「リデラ様、ここは退却を!共和国軍の前線が押し上がって来ています!」


所々に赤黒くなった血が付着した、白く輝き重厚な高級感を漂わせる鎧を身にまとった青年が必死に訴えかける


「ならん、ならんぞ!まだ前線で戦おうとしている者がいる、それに負傷兵もここには沢山いるのだ!貴様もそんな怪我では退却など出来ぬだろう!私は仲間を見捨てる事なぞせぬ!」


リデラの言うとおり、青年は酷く痛々しい姿をしていた

頭部から片目をかけて包帯が巻かれ、その所々から血が浮いていた


その青年を見て、この前哨基地にある医療テントに運ばれている他の兵士たちを思い浮かべる

ここで退却してしまえば怪我を負った者達を治療するものがいなくなってしまう

それに何よりも必要最低限の治療を受けただけでこの青年と部下はまた戦いに戻ろうとしているのだ

退却なんて出来るはずがなかった


「リデラ様……」


青年は思わず頬が緩んでしまっていた

部下を案じ、自らその武勇を奮いながらも戦場で指揮を取る

姫である事など鼻にも掛けないその姿勢に胸を打たれてしまった


だが、と青年は顔と気を引き締める


「リデラ様、お気持ちは嬉しいですが貴方はここで討たれて良い様な方ではありません。それにここは前哨基地とは言えリデラ様が騎士として部隊長を持ち、その手でずっと鍛えあげられた精鋭です。なに、簡単にはやられませんよ」

「私とて簡単にやられてしまうなんて思っていない、ただそれでもお前たちがこのまま持ちこたえる事なぞできる保証など……!」


同じ釜の飯を食い、同じ国を想う勇士だ。それに死ぬ時は一緒だと皆で誓い合ったのだ。

夜が明ければきっと援軍が来る、それまで持ちこたえれば……!


「報告!敵軍の騎兵約200が現れました!」


悲鳴にも似た報告にリデラと青年は思わず身を固めた



コンボラ帝国の騎兵部隊、帝国軍11万2000人の内のたった1000人で構成された部隊であるが30人で一個中隊を相手にできるような精鋭中の精鋭だ

こんな小さな前哨基地に出すような数では無い


「聞いたな、もはやここからの退却なぞ考えていられる状況では無くなった。命ある限りここで食い止めるんだ!」

「しかしリデラ様……!」

「くどいぞ!死ぬ時は一緒だ、そうだろう!」


もう説得何て無意味だろう

青年は諦め、せめてこの姫であり騎士である勇士を命の限り守ると決めた


「あー、リデラ?覚悟を決めてもらったところ悪いが、お前に死なれちゃ困る」


その時場違いであり、とてもでは無いが一国の姫にきいていいような言葉では無い台詞に空気が固まった




あれ、おかしいな・・・まだ戦ってない・・・


まだ更新続きます

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