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マラライコマンドー、王国へ走る

ドーモ、ドクシャ=サン。サクシャ、デス。


うーん、制約付きとは言えなんともチートですな

皆さんはこんな言葉を知っているだろうか

『マラライコマンドー』というものだ


どういったものか知らない人の為に説明すると、とあるゲームには三つの特殊能力がセットでき

その三つに『マラソン』(スタミナに関係なく無限に走れる)『ライトウェイト』(とても早く走る事が出来る)『コマンドー』(素早くナイフを振ることが出来る)を入れた人の事を指す


この『マラライコマンドー』はそのゲームでは高速でマップ中を動き回り、一撃必殺のナイフ攻撃を素早く繰り出してくることから恐れられた




そしてそんな『マラライコマンドー』を皆の知らない別の現実世界で使っている者がいる

そう、俺だ

何故そんな者を使っているのかと言うと答えは簡単、無限に早く走る事ができ


「有り金全部置いてけこの野郎おおおおお!」

「止まれそこのガキいいいいいいい!」


盗賊のお兄さん達に追いかけられているからである


ちなみに今現在手にしている武器は.44マグナムのタクティカルナイフだ


馬鹿正直に逃げ回るのはどうかと思うだろうが、ちゃんと理由がある

どうにも"戦闘を有利に運ぶために作動しているもの"に反応しており召喚、装備すると"FPSスキル"に書いてあった制約というのが発動するらしく、銃を撃ち切ってしまうとリロードモーションが入るらしい


更に重要な要素としてはその特殊装備のどれもが"キルストリーク"として発動している。


『法典』にまたボーナスポイントが増えていないかなと村に滞在中、法典を開いてみるとボーナスポイントの表記があった場所に"キルストリーク 26"と書いてあった


この数字には見覚えがある、村を襲った山賊の数だ。ちゃんと仕留めたかどうかを確認する時にチェックしたから間違い無い


そしてこの数字は俺と敵対関係にあるものを倒すと加算されていくらしく、野うさぎを倒しても増えなかったが魔獣討伐をすると増えていたのだ


そしてその増えたキルストリーク、昨日村を出る前には『38ポイント』まで増えていたのでそれを使い『マラソン・ライトウェイト・コマンドー』の3つを取ったのだ


この3つはそれぞれFPSスキルの欄の下に大量に出現した"キルストリーク報酬"の一覧から獲得したもので、それぞれ5キルストリークポイントを消費した


獲得したキルストリーク報酬は獲得取り消しが効かないが一度獲得すれば必要ポイントの応じたクールタイムにより何度でも発動可能で


発動中はいろいろな制約が発動するとの事だったものの、「ミニマップを常時表示(制約無し、視界の隅に表示される)20ポイント」「UAV発動(30分)5ポイント」等、他にも「指定したゲームのキャラクターを戦闘に参加させる(一回の戦闘の間持続)50ポイント」や「操作可能なAC-130を短時間召喚する 100ポイント」という物まであった為非常に興味を惹かれた



話しを戻すと、新しく出てきたこのキルストリーク制度、それの中でも汎用性のありそうなマラライコマンドーはさっきから弓を絶え間無く撃ってくる盗賊の攻撃から被弾を無くしてくれるだけの効果を発動してくれているものの、装弾数6発を撃ち切るとリロードモーションを勝手に発動してしまいその間走れなくなる。それのせいで反撃が仕掛けにくいのだ


なので今は相手の矢がなくなるまでの間絶賛回避行動中なのである



「くそっ、矢が尽きちまったぞ。あの男に追いつける気もしないし引くぞ」


お、矢が切れたみたいだ。こちらを睨みつけながら反転していく盗賊達に好機とばかりに突貫する


「あいつ一人で突っ込んでくるぞ!近づけりゃこっちのもんだ、お前らあの命知らずから金を巻き上げるぞ!」

「「「おぉー!」」」


あの盗賊達は俺の事を馬鹿だと思っているだろう、俺一人が持っているのはナイフとよくわからないけど小さい物だけだ。それに対して6人いる盗賊達はそれぞれが両刃の剣を持っている、リーチの差でも鍔迫り合いになった時のちから押しではこっちが負けるのは明白だろう


ただあいつらはこの『マラライコマンドー』の真の恐ろしさを知らない


取り囲むように展開した盗賊の一人に突撃するとその盗賊は待ってましたとばかりに剣を構えた、ただ槍なら届きそうなこの距離でまだ構えてるようじゃダメだった


「食らえ!驚きの吸引力、ダイ◯ンナイフ!」

「ぐあぁ!」


剣のリーチよりも遠い距離からの瞬間移動による刺突、これにより相手は為す術も無くただ倒れるだけだった


「ダイ◯ンナイフ!ダ◯ソンナイフ!ダイソ◯ナイフ!」


あっという間に4人の盗賊をナイフで倒し、逃げ出した二人の背中に.44マグナムを撃ちこみ殲滅が完了した

反撃から5分と経っていないのに終わってしまった事に手応えを感じられない


「まあこんなのでキルストリークが溜まるんだから喜ぶところか」


盗賊達の死体に見向きもせずそのまま放置してまた王国に向かって走りだす


(とりあえずはキルストリークだ、これがあればもっともっと今より強くなれる)


濁った目をした男は王国へ向かいながら貪欲を獲物を見つけ出そうとしていた

UAV発動時に出現する予定なのはRQ-1プレデターです


キルストリークと聞いて一番最初に思い浮かべるゲームと言えばCODですが、作中ではCOD以外のFPSに登場するものをキルストリークとして発動させる事も出来ます

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