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ひなたの。
ふわふわと漂う感覚。
夢と現実の境界線が曖昧で、時が過ぎるのに身を任せる。
ふわり、と心地好い空気を感じて、現実の世界に近付く。それでも瞼は閉じたまま。
そっと、壊れ物を扱うような、優しい手つきで頭を撫でられる。
ようやくまどろむ意識が浮上し始めた。
「……ん、?」
「起こしちゃった?」
すぐそこから、優しい声が降ってきた。
ゆっくりと目を開け、最初に映ったのは、空のような碧い色。ぼうっと見つめていると、にこりと微笑まれた。
「……いや」
「そっか」
冬だというのに、春のような温かい日差し。
「今日はあったかいね」
だからこんなところで眠っていたの?
言葉にはされない問かけ。答えなくても、相手は判っているのだろう。
そっと目を閉じると、また髪を梳かれる感覚がした。
温かい陽。
優しい手つき。
心地好い空気。
ふわふわとした感覚。
眠るつもりはないのに、優しく触れてくる手が心地よくて。
ふたたび夢と現実の、曖昧な世界の旅に出た。
Fin.
*ひとやすみ*
毎日寒い日が続きます。
まぁ、日曜日あたり?春のように暖かい日がありました。
ずっと頭の中をふらふらしていたお話でした。
H24 12/20 夜音沙月




