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【13】五目ならべ(ブランシュ視点)~続・遊ぶ

今回はブランシュ先生の視点から五目ならべを描きます。

「わーい、私の勝ちよー!」

 食堂にお茶を飲みに行くとクリステル様が声を上げているわ。何をしているのかしら。近づくとテーブルの上で何やら四角い板の上に、大豆くらいの大きさの丸いお豆を並べているところ。白豆と黒豆に分かれているようね。お相手はメイド見習いのアリス。彼女も笑っていますね。新しい遊びでしょうか。横でメイドのコレットも観戦中。


「ブランシュ先生もやりますか?ちょうど一局終わったところなんです。ぜひお相手してください。」

 おやおやゲームのお誘いですね。見たことのないゲームですけれど面白そうなのでやってみようかしら。

「クリステル様、それではルールをお教えくださいまし。」

「これはね…」

 クリステル様の説明を聞くと、すぐに覚えられるルールだわ。お豆だけど石?を交互に置いていって先に5個つなげて並べたら勝ちね。新しい石は線の交点なら盤上のどこでも置けると。盤の端っこはT字だけど、そこにも石を置いていい。なるほど簡単簡単。

「わかりました。お相手させてください。」

「先生に先手をお譲りします。先手は黒を使うと決まっているので黒石を持ってくださいね。どうぞ。」

 たぶん先手が有利なので、クリステル様は譲ってくれたのね。


「ありがとうございます。最初はどこに置いても同じでしょう。」パチッと石を置いてみた。お豆だけど。小気味よい音がします。

「ええ、そうですね。では私はこちらに。」

 クリステル様がパチッ。

 私はなるべく自分の石の近くを狙って置いていく。石どうしの連絡を作りたいので。クリステル様と交互に打っていくと、盤面がかなり窮屈になってきたわ。

「石がいっぱいになってくると、打てるところがたくさんあって、逆に迷いますわね。」

 こちらが「三」になるとクリステル様はすぐにどちらかの端に石を置いてきて邪魔をします。

「ああ、クリステル様はまたそうやって意地悪を。」

「相手が『三』を作った時に端に石を置くのは、『止める』と言うんですよ。」

 う~んやりにくい。クリステル様はまだ6歳なのに。だから本当は私の方が強いはず。ところが次の一手でクリステル様が石が固まっているところに打つと、

「これで四と三が同時にできました。四三と呼びますよ。」

「あらまあ、どちらを止めてもクリステル様に五連を作られてしまいますわね。」

 ということで初戦は見事に負けました~。


「クリステル様の勝ちです。お見事です!」

「先生は初めてですもの、仕方ないわ。」

「でも、このゲーム面白いですわね。戦略というか頭を使いますし。」

「ええ、とっても面白いの。石がたくさんになってくると、思わぬところでつながるでしょう。だから縦横斜めをよく見た方がいいみたい。特に斜めが要注意。」

「男爵家に伝わるゲームですか?」

「これは多分アラン兄様が考えたゲームです。五目ならべっていう名前。その名の通りの遊び方でしょ!」


 なんと、アラン君考案のゲーム。私の商人の勘にビビッと反応が。これは売れる。うん貴族や商人の上流階級で娯楽としてヒット間違いなし!オリジナルは手作りで木の板に線を引いて、交点を凹ませた盤と黒と白のお豆だけど、それなりに装飾を施して、石も本当の磨いた石を使えば貴族向けの高級なゲームになるはず。貴族の間に広まったら平民用に装飾を省いた低価格品を売り出せば、さらに売り上げにつながるのでは。アラン君と男爵様に許可をもらって実家で作らせましょう。大ヒット商品の予感しかしません。


 もちろん売り上げの一部は男爵家にお支払いすることにして。アラン君はきっと他にも商売になるアイデアをお持ちなのではないかしら。うふふっ、わたしがプラード家に滞在している間に、新商品を色々と売り出せそうね。7歳になったばかりなのに、本当にすごいわ。いずれ領主様の目に留まる働きをなさるに違いありません。もう一番勝負してコレットと交代しました。

いい商売になりそうです。男爵領の財政が潤えばアランの科学技術開発の資金ができそうです!

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