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プロローグ~蒸気自動車の完成~前村長の息子

現代日本で不慮の事故死をした中学生。異世界の5歳の少年がある日前世の記憶を取り戻した。彼はその事実を嘆くことなく、前世の知識を利用して中世ヨーロッパに似た世界で文明開化を起こすべく奮闘する。


 蒸気自動車のお披露目


「ご列席の皆様、ご紹介いたします。ご領主のギレム・ド・ロックブリュン子爵閣下、蒸気自動車の発明者のプラード男爵家ご三男アラン様ご登壇ください。」

 司会者に呼ばれギレム様に続いて僕は広場に作られた赤じゅうたんが敷かれた壇に上がった。


「きょうここにこの領、いやこの国で初めての馬なし馬車である蒸気自動車を領民の皆にお披露目する。発明者のアランにはその功績を称えてロックブルン領技師長の役職を授けた。皆から拍手を送ってほしい。」


 来賓や見物人からパチパチパチパチと拍手が沸き起こった。技師長なんてたいそうな役職は辞退したかったんだけどな。


「それではアラン技師長の合図でテープカットをしていただきましょう。」

「ご紹介に預かりましたアランです。では行きますよ。3,2,1それーっ」


 その合図と共に領主様と僕はテープ状のリボンに鋏を入れた。テープが切れて中央のくす玉が割れる。色とりどりの紙吹雪が風に舞う。きれいだ。同時に軍楽隊の3人のラッパ手によりファンファーレが奏でられる。ボディーに被せられた緑色のカバーが外され蒸気自動車のピカピカのボディが現れた。どうだい、かっこいいだろう!


 ◇


 前村長の息子

 わたしは屋敷の庭を出て畑のあぜ道を散歩していた。畑では農民が大きな麻袋を抱えて運んでいる。農民たちは力持ちだがやはり重たそうだな。屋敷の庭は手入れがされていて四季の花が咲いている花壇があるけれどきれいすぎる。もっと雑草が咲いていてバッタなどの虫がいる原っぱが好きだ。それで時々こうして庭の外を一人で散歩している。家の者に知られるとお供をつけられてしまうので、自由気ままに遊べない。この茂みの先にお気に入りの丘があるのだ。


 茂みを出ると先客がいた。

「しまった。」

 わたしは小さくつぶやいた。

 前の村長の息子とその取り巻きの3人だ。村長の息子はわたしより1つ歳が上だ。いつもは家の手伝いをしているのに、今日はどうしたんだろう。


「おい、見ろよ。領主様のところのアラン坊ちゃんだぜ。」

 あちゃー見つかった。わたしはゆっくり立ち上がってたった今気づいたふりをした。

「ごきげんよう。わたしは急ぐのでこれで。」

 無視するわけにはいかないので、挨拶をしてそそくさと立ち去ろうとした。

「坊ちゃん、たまにはおいら達と遊んでくれやしませんかね。」

「そうだ、いっしょに遊びましょうぜ。」

 と取り巻き達もはやし立てる。まずい、この状況では断れない。

「わかりました。少しだけですよ。」


「へへへ、それじゃレスリングでもしましょうか。ご領主様のご一家は格闘術もたしなまれるんでしょ?」

 わたしが体が弱くて運動が得意でないことを知っていてそう言ってくる。断っても「うん」と言うまでしつこいだろうな。仕方がない。

「お手柔らかに。」

「そそれじゃぁ、おいらが相手ですぜ。」


 前村長の息子が前へ出た。ワーイ、ワーイと周りではやし立てるが、わたしは必死に倒されないようにしがみついているだけだ。前村長の息子は時間をかけてわたしをもてあそんでいる。けれどもわたしはとうとう倒されてしまった。倒れた時にしこたま背中を打って動けなくなった。背中全体がジーンとしている。

「もう…これで…かんべん…してください。」

 わたしが半べそをかきながらやっとのことでそう言うと

「そうですかい。坊ちゃんはもっと鍛えた方がいいですぜ。」ペッと唾を吐き捨ててそう言い残し、子どもたちは手を叩きケタケタ笑い声をあげながら去っていった。

初投稿だけでなく小説も初めて書きました。面白そうと思っていただけたら☆印をお願いしますね。続きを書く意欲も湧きますので。執筆ペースがつかめていないですが、当初の更新頻度は毎日を目指します。なにぶんにも不慣れで誤字脱字や設定の不整合などありましたらご指摘よろしくお願いします。温かく見守っていただけたら幸せです。

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