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第7話 お知らせ

みなさんこんにちは!アオです!

この物語はついに1学期も終盤というところまで差し掛かってきました!

しかし全然まだまだ続くので是非期待していてください!

それでは「第7話 お知らせ」をどうぞ!

そして千賀が

「さっき見ていたけどあの子だれ?」

おそらく先ほどまでのやり取りを見られていたのであろう。

「多分、恵美っていう子だと思う。俺が遅刻しそうになった時に

 若干無理やり俺を学校に連れていってくれた子。」

「ふぅ~ん。」

千賀は意味ありげな顔をしながらそう相槌を打っていた。

「それはそうとそろそろ夏祭りの季節だよな。」

俺はそう言って話題を変えた。

「いきなり話題変えた。直君ってそういうクセあるよね。」

「そんなクセっていうほどでもないけど......」

なんだか千賀が少し怒っている様子に感じた。

「というか千賀いきなり不機嫌になってどうした?」

「不機嫌になってないよ!もし不機嫌になっていたらそれは直君のせいだから!」

どうして俺のせいになるのだろうか。俺が考えていると

「ああ~。もうそれだから!直君は!」

どうしたのだろうか?今日は千賀がかなり情緒不安定だ。

結局、どうして俺のせいなのかわからないまま授業が開始した。

翌日......俺がいつも通り過ごしていると竜馬が話かけてきた。

「直太、ちょっといいか?」

「いいぜ。どうした?」

「夏祭りについてなんだがお前から誘ってくれないか?」

「でも千賀とだいぶ話せれる仲までにはなったから別に竜馬から

 誘っても問題ないと思うんだがどうしてだ?」

「確かにそうかもしれないけど不審がられるかもしれないだろ。」

どうだろうか?まだ話していないころからそれだったら怪しさ満載だが

今はそういうわけではない。もう友達いや友達以上の仲になっているのでは

ないだろうか。少なくとも俺にはそう感じる。

「ん~。わかった。俺から誘ってみるよ。ダメだったら竜馬から誘ってくれ。」

「うん、わかった。恩に着るよ。」

そう言って彼は自分のところへ戻っていった。そして俺はすぐに

「千賀今いいか?」

と一人でいた千賀のところへ行きそう話しかけた。

「いいよ。どうしたの?」

「一緒にといっても竜馬と俺と千賀で夏祭りに行かないか?」

「夏祭りかぁ~。懐かしいね。昔行っていた夏祭り?」

「ああ、そうだ。覚えているのか?」

「もちろん!祭りごとは印象に残るから忘れないよ!」

「そうか。じゃあ時間とかは竜馬と相談して決めるからよろしく。」

「うん!わかった。楽しみ~!」

千賀と夏祭りか。実に6年ぶりだ。千賀が転校するまで毎年一緒に行っていた。

といってもあくまでもこれは竜馬と千賀の二人をくっつけるためだ。

しかし祭りというだけあって俺自身もわくわくしている。

そしてその次の休み時間に俺は誘って許可をもらったことを竜馬に伝えた。

「ありがとう。本当に助かるよ。」

「そんなにすごいことはやっていないけどな。時間はどうする?」

俺はそう言って待ち合わせ場所や時間の相談の話を持ち掛けた。

「場所は現地集合でいいと思うがどう思う?」

「ん~。普通ならそれでいいかもしれないけどしゃべりたいなら

 会場ではないところを集合にした方がいいと思うが。」

「お~!それはそうだな。じゃあ最寄り駅近くでどうかな?」

「うん。いいんじゃないかな?現地まで10分程度だから。」

「じゃあ集合場所はそこで決まりだな。時間は......祭りの時間って何時だ?」

「確か4時30分から9時までだった気がするな。」

「じゃあ六時から最後までで大丈夫かな?」

「俺の方は大丈夫だ。千賀はまあ俺が説得すればいけると思うから

 そっちも心配はいらないと思うよ。」

「ありがとう。じゃあそういうことで。千賀にも予定を伝えておいてくれ。」

「もちろんだよ。とにかく頑張れよ。」

「おう。言われなくても頑張ってやるよ!」

竜馬は恋に燃えるタイプなんだなと俺は思った。(まあ誰もがそうだろうけど)

その日はいつも通り普通に終わり俺は玄関に出た。

運動場では様々な部活が行われていた。どの部活ももうすぐで大会なのだろう。

それに向けて頑張っている姿が玄関からでもうかがえた。

俺はみんな打ち込めるものがあっていいなと思いながら眺めていると

目を引かれる人物が一人いた。あのときの一年生の子だ。

部活動はおそらく陸上部だろう。俺が見ていると彼女はクラウチングスタート

のポーズを取り笛の合図で走り出した。その姿に俺は見入っていた。

とにかく"やってやる"という気合いが伝わってくるほどだった。

他の学年の人もいる中で彼女だけがそのオーラを発していた。

俺は憧れというかなんというかすごいという感想しか持つことができなかった。

俺の目線に気が付いたのか彼女はこちらを見て手を振った。

俺は手を振り返した。なぜだかわからないけどそれにクスリと笑った。

翌日教室で適当に時間をつぶしていると廊下から「先輩」と呼ぶ声が聞こえた。

俺が廊下の方を見ると恵美が手をこちらに振ってきた。

「どうした?なんかようか?」

「いえ、ちょっと先輩の方に行きたい気分になったので。」

そんなことがあるのだろうか。まああるのかもしれない。

「そうか。そういえば名前聞いていなかったよな。」

「あっ。はい、そうですね。私は伊藤恵美(いとうえみ)です。お願いします!先輩は?」

「俺は息千葉直太だ。まあ呼び方はなんでもいいが。」

「じゃあ直太先輩って呼びますね。」

先輩と呼ばれたことがなかったのでなんか変な感じだ。

「直太先輩は部活入っていないんですか?昨日部活の時間に帰っていたので。」

「ああ、その通りだ。特別やりたいものがなかったから入らなかった。」

「そうなんですか。でも部活入っているだけで楽しいですよ。」

「昨日見ていてそれは君から感じた。一生懸命にやってやるんだっていう

 オーラみたいなものが俺には伝わってきた。」

「フフッ。なんですかそれ。でも先輩の言う通り真剣にやっていますよ。

 なにせ全国大会まで行きたいですから。」

「全国大会か。夢かもしれないけど頑張って。」

「夢じゃないですよ。現実です!」

彼女の言葉は確実にプラス思考だった。その考えだけで楽しんだろうなと思った。

「もうこんな時間ですか。私教室に戻りますね。また来ます。」

彼女はそう言い残して俺の教室から去っていった。

俺が教室へ戻ると一部始終を見ていたであろう壮太が

「今話していた子。知っている子?」

「そう、俺が遅刻しそうになった時に若干無理やり

 俺を学校に連れていってくれた子。なんだかんだで良い子だよ。」

「千賀から心移りしたんだ。いけないなぁ~。」

壮太はそう茶化すようなことを口にした。

「はぁ......どうしてそうなるんだ。」

予想していた反応と違いおどろいた壮太が

「もっと嫌がってくれよ。つまんないじゃないか!」

となぜかそう言ってきた。今度からこうやって壮太は対処しようと決めた。

「それはそうと、直太。一緒に夏祭り行かないか?」

壮太から誘われるとは思ってもいなかった。しかし竜馬とのことがあるので

「悪い。その日ちょっと用事があって祭りには行けない。」

「そうか。ごめんな。急に誘っちまって。」

俺は謝られて心苦しかった。本当は俺が謝るべきなのに......

それと同時に夏祭り中、壮太と会ってはいけないという縛りが追加された。

素直に他の人から誘われていたと言えばよかっただけの話だったのだが......

読んでいただきありがとうございました!

ブックマークや評価を付けてくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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