第10話 夏祭り1
みなさんこんにちは!アオです!
ついに物語は夏祭りへと入っていきます!季節は全く違いますが
甘酸っぱい青春の夏祭りとなっています!
それでは「第10話 夏祭り1」をどうぞ!
時は流れて夏祭り当日。祭りなので神輿が町を練り歩く音が聞こえてくる。
その音を聞くだけで今日が祭りなんだと再度実感させられる。
なんだかんだで俺自身、楽しみになっている。去年は家の都合で参加
できなかったから今回こそは羽目を外してはしゃぐのもいいかも。
しかし今回の目的は千賀と竜馬の距離を縮めるためだ。
それを忘れずにやっていかないと後々、怒られそうな気がした。
俺は待ち合わせの15分前に家を出た。ここから十分程度で着くのだが
余裕を持って行動しようとこの時間に出たわけだ。俺が外に出ると
正面のアパートから千賀が出てきたのが見えた。
「あっ!直君も今出てきたところ?」
「ああ、そうだよ。千賀もか?」
「そうだよ!せっかくだから待ち合わせ場所まで一緒に行こう!」
断る理由もなく俺たちは待ち合わせ場所まで一緒に行くことになった。
「久しぶりだよね。直君とこうやって行くの。」
「そうだな。向こうで祭りとか参加したのか?」
「うん。もちろん!小学校の高学年とかになってくると友達からも誘われてさ。」
「そうなんだ。俺は去年、家の都合で行けなかったけど今年はこうして
行くことができるから正直楽しみだよ。」
「わかる!私も久しぶりすぎて楽しみ~!」
彼女はそう言ってルンルンで待ち合わせ場所へ向かって行った。
これ待ち合わせ場所で見られたらヤキモチ焼かれないか......いや、竜馬に
限ってそんなことはないだろう。それに俺の気持ちも知っている。
俺はそんな心配を少ししながら待ち合わせ場所に着いた。
辺りを見回しても竜馬の姿はなかった。まだ着いていないのだろう。
「でも、直君と竜馬が一緒なの最初は違和感しかなかったけど今は
違和感なんて一切感じないのは不思議だよね。」
まあもともとは俺が近づける存在ではなかったからな。
でも恋愛相談という目的で一緒にいることは多くなったな。
「あっ!ごめん、待たせた?」
そう遠くから声が聞こえたので振り返るとそこには竜馬がいた。
「全然、俺たちも今きたところだから大丈夫だよ。」
「そうだよ。竜馬は甚平なんだね。似合っているよ。」
と千賀は竜馬の服装を見ながらそう言った。もちろん好きな人にそう言われて
竜馬は少しもじもじしながらも
「千賀も浴衣かっ......かわいいよ。」
それは中学生が言うにはなかなかハードルが高い言葉だ。
俺はその言葉にいいぞ!頑張れ!と心の中で応援をしていた。
「あっ......ありがとう。」
千賀が竜馬のことが好きでなくても今の一言はかなり刺さるのではないだろうか。
俺はそう思い千賀の顔を見ると案の定、ほのかに赤くなっていた。
こいつら俺の前でイチャイチャするとはいい度胸だなと思いながら
「とりあえずイチャイチャはそこらへんにしていくぞ!」
と雰囲気ぶち壊しの一言をかけた。その言葉に二人同時に
「いっ......イチャイチャなんかしてない!」
と言ったので面白くて笑ってしまっていた。案外、楽しいかもな。
俺たちは祭りの会場に入ってどこから行こうかと悩んでいた。
「あっ!ここ行きたい!」
そう言って手に広げていたマップを指しながら千賀は言った。
指していた場所は、射的の屋台があるところだった。
射的か......確か幼い頃、景品を取るために必死になってやっていたっけ。
ということで千賀の意見によって射的へ行くことになった。
さすが夏祭りなだけあって人が多い。人混みをかき分けて進んでいった。
遊ぶ系の屋台も多いがやっぱり食事の屋台の方が多く感じた。
まあもう六時を回っているので終わってしまったところもあるかもしれないが。
射的の屋台は、前に三つのグループの小学生がいた。
なのでそんなに待たなくて行うことができるようになった。
「一人三発までね。でも景品は一つまでだよ。」
おじさんからそう言われて鉄砲を渡してもらった。
「千賀何か取ってほしい......」
「ちょっと待って......えい!」
千賀はそう言うと狙っていたところに見事当てた。
「ごめん、でどうしたの?」
「あっ......いやなんでもないよ。」
そう言って竜馬は肩を落としていた。俺は優しく肩をたたいた。
そして竜馬が鉄砲を受け取ってやっていた。しかしことごとくハズレ。
残念賞ということで消しゴムを彼はもらっていた。
千賀がさえぎったのは竜馬のためでもよかったのかもしれない。
俺は三発目でなんとかギリギリで当てることができた。
「夏祭りと言ったらりんご飴だよね!」
千賀は笑ってそういった。もう次どこに行くのかは容易に予想できた。
「ちょっとトイレ行ってくる。先に二人で行っていていいよ。」
「わかった。先行っているよ~!」
千賀はそう言って竜馬とともに屋台へ向かって行った。
トイレというのは真っ赤なうそで言ってしまえば二人きりの状況を作った。
千賀は全く知らないだろうが竜馬は心臓バクバクだろう。
そして近くの時計を確認し、頃合いを見て俺は
「お待たせ。トイレが混んでいて。」
と竜馬たちのところへ行った。遠くから見ていたが二人とも楽しそうに
話していたので結果は上手くいったと言っていいだろう。
「はい、これ直太の分。それとありがとう。」
「サンキュー!頑張れよ。」
俺たちの会話の後半は声を小さくして気が付かれないようにした。
そして俺たちはりんご飴を片手にグルグルと会場を回っていた。
特にやりたいものがないけど遊びたいという千賀の要望だ。
回っているうちに良い屋台が見つかるだろうと思いそうなった。
「あっ!ちょっと待ってて!」
千賀はそう言って近くの女子グループの方へ走っていった。
おそらく他中の友達だろう。千賀が向こうで話していると竜馬が
「やばい。見とれすぎて心がやられそう。」
「べた惚れしすぎ!そろそろ竜馬がアプローチをかけてみたら?」
「僕が?無理な気がする。どの屋台に行けばいいのか。
彼女の好みも全然知らないし。それで嫌われたら目も当てられない。」
「竜馬は悪い方向に考えすぎ!これまで一緒にいたんだから大丈夫!」
俺が竜馬にそうアドバイスをすると千賀が戻ってきた。
「ごめんね。友達と話しちゃって。次どこ行く?」
俺はコッソリと竜馬に目で合図を送った。アプローチしろ!と。
「じゃあ定番になるけど焼きそばなんかどうかな?」
「いいね!じゃあ行こう!」
俺は仲良く歩く二人を後ろで見ていた。いい感じ!
「はい、焼きそば3つ、どうぞ。」
俺たちは焼きそばを受け取り近くのベンチに座った。
「ふぅ~。疲れた!浴衣歩きずらい......」
「でっ......でも似合っているからいいと思うよ。」
すかさず竜馬はフォローを入れる。内心ナイス!と思った。
「フフッ。ありがとう。ちょっと休憩しよう。」
千賀の案によって俺たちはしばらく休憩という形になった。
「にしても人がめちゃくちゃ多いね。」
「まあ、市内で一番大きな夏祭りだからね。」
俺が時計に目をやると時刻はすでに8時過ぎ。もう少ししたら花火が上がる。
「もう8時過ぎか......二人とも食べ終わった?」
「僕は食べ終わったよ!」
「私も終わったよ!」
「容器捨ててくるからちょうだい。」
俺は二人から容器を受け取るとその場を離れた。思いはトイレのときと同じだ。
読んでいただきありがとうございました!
ブックマークや評価を付けてくださるとうれしいです!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




