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Little kabotya’s story  作者: 富田林喜志
梅雨の嘘つきな少女
17/17

こんな名言があります

◯ 喫茶店


     コーヒーを飲んでいる今永と真希。


真 希「病院に行ったら今永さんに似ている人がいたんですよ」


     呆れ顔で話を聞いている今永。

 

今 永「はあ」


真 希「今永さん、もしかして弘前の大学病院に来てました?」


今 永「行かねえよ。俺は至って健康だ」


真 希「そうですよね。まさか、高校生が病院の先生しているわけないですよね」


今 永「ああ、するわけないだろ。どうしたら高校で免許持ってるんだよ」


真 希「いえ、わかりませんよ。おばあちゃんが言ってました。とある作品では「それでも私は人をなおすんだっ 自分が生きるために!!」なんていうらしいですよ。今永さんもそういうタイプじゃないんですか」


今 永「なんて作品だよ。誰もが知ってる作品なのかそれ」


真 希「ブラックジャックです」


今 永「なんか俺が悪いことを言った気持ちになる誰でも知ってる名作だな」


真 希「まあ、とりあえずよかったです。今永さんが正体を隠している医者ではないとわかったので」


今 永「ああ、そうだな」


真 希「もしそうでしたら言ってくださいね。それで映画撮るので」


今 永「ちげえよ。ただの高校生だよ」


真 希「ですよね、それで今永さん、おばあちゃんがこうだとも言っていました・・・」


今 永「・・・」


真 希「・・・」


今 永「・・・」


真 希「・・・」


今 永「なんって言ってたんだよ」


真 希「水族館行きませんか」


今 永「なんて言ってたんだよ」


真 希「今のはこうもったいぶっていうことによって大事なことに聞こえる魔法です」


今 永「大事なことに聞こえねえよ。お前、今何も考えずに衝動的に水族館行きたいって言っただろ」


真 希「さすがです。よくわかりましたね」


     ため息をつく今永。


真 希「そうと決まれば行きましょう。こんな名言があります」


今 永「どうせ、それも何も考えてないんだろ」


真 希「水族館に行きたいです」


今 永「ほらな」


真 希「こちらはさっきの効力に増して一つ名言を世の中に生み出してしまう魔法です。それでは行きますよ。今永さん。名言のいうことは聞く必要があります」


今 永「こういう名言があるんだ。俺は水族館には行きたくな・・・」


真 希「そういうのいいんで行きますよ」


今 永「俺のいうことは聞いてくれないのかよ」


真 希「俺はと言ってはダメです。行きますよ、それでは会計お願いします」


     立って元気よく手をあげる真希。


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