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性奴隷がゆく  作者: きっと小春
プロローグ
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第2話 スリの少女とお姉さんの果実

「ま、待って……。はぁ、はぁ……。それがないと……今日、泊まるお金が……」


 右手を少女に伸ばし、上半身を支えるように左手を膝に乗っけて、泣きそうな顔で逃げ去る少女に無理だと知りながら頼み込む被害者さん。


 中腰に近い格好であるが故に胸元が、いや胸全体が強調されている。その薄い布では、たわわな果実が支えきれず、まるで落ちそうではないか!?


 ゴホンッ! 一度、大きく深呼吸して被害者さんに近づく。


「旅人さん? やられちゃったね。あれは小さくてもスリのプロだよ。諦めた方が良いね」


 下手に希望を持たせるよりも現実を教えてあげたほうが親切というものだ。

 それにまだ昼前の今からならば、俺のように冒険者ギルドで宿代程度なら金を稼ぐことも出来るだろう。


「で、でも……」


 よく見れば、同い年くらいの女の子だ。

 長い水色の髪をポニテにしているため、うなじがエロい。


 エロいけど、性奴隷の俺にとってエロは、純粋に欲望のまま楽しめるものではない。

 つまり対象を満足させるための責務であり仕事なのだ。

 グダグタ言っているが、エロは大好きだ。


 絹のような肌とはこのことなのか?

 その肌を汗が流れ落ちるのを見て、少しだけ興奮した。


 この位置からだと胸元がバッチリ見えるのだが、覗き見しているようで背徳感がエグい。

 いや……覗いているのだが。


 しゃがんでいる顔を覗き込むと、頬を赤く染め涙を流す女の子が……可愛く見えてしまった。

 汗に涙に……女の子が出す液体は大好きだ。変態で悪かったな!!


 サーチャ(ゴブリン族・8歳・♀)に童貞は奪われ、性交の極意を叩き込まれ、毎晩毎晩ご主人様を満足させるだけの生活に、一筋の光が差し込む。


「と、取り敢えず……。今日の寝床は俺のご主人様に頼んでみるよ。だけど、俺、クエスト……草むしりに行く途中だから……。どうしようかな……。この先にある冒険者ギルドで待ってる?」

「ううん。私も……一緒に行く……」


 まだ使っていない洗いたてのハンカチーフを女の子に渡す。

 女の子は驚きながらもハンカチーフを受け取り涙を拭った。

 立ち上がった女の子は、俺よりも少しだけ背が高かった。


 チッ、胸元が見えんではないか!!


「私はソフィア。とある理由から、幸せを探す旅をしているの。よろしくね!!」


 全財産を盗まれ不安で仕方ないだろうに、何故そんな笑顔が出来るのか、俺の心は一瞬にして奪われてしまった。

 やっぱり、先にお金を取り返すか……。


『対象者ハ停止中デスワ』と、俺の左手の掌に乗るぐらい小さなサイズのアラクネが言った。


 アラクネはミニチュア・モンスター・メーカーで創り出した魔物だ。

 小さくデフォルメされたフォルムで、撫で回したくなるような可愛い幼女なのだ。


 そのアラクネを少女に軽く足蹴りされたタイミングで召喚して、少女にアラクネの糸を絡ませておいたのだ。


「ソフィアさん。盗んだ犯人の居場所がわかりました」

「えっ? 本当ですか!?」


 早速、追跡を始める。

 アラクネは、俺の手のひらの上で糸を手繰り寄せながら、少女の方角を指示している。


『モウスグ、ソノ角ヲ曲ガルト対象者ニ接触シマスワ』


 俺は手でソフィアさんを制する。

 そして、建物の影から少女の様子を伺う。


 うっ、ソフィアさんが俺の背中にピッタリと重なるように……おっぱいを押し当ててくる!? 


 そして、顔! 顔が近い!!

 あぁ……女の子の香りだ! 主様のような大人の香りとは違う、女の子特有の……香りだ!!


 性奴隷の俺はご主人様以外では……その……興奮して……テントを張ることはないはずなのだが!?

 息子に性なるエネルギーが充填されていく!?


「そんな……」


 俺がエロと格闘していると、ソフィアさんは、スリの少女がストリート・チルドレンにパンを配っている姿を目にして、動揺してしいた……。


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